チャプター

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  2. 2
  3. 3
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  7. 7
  8. 8
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  10. 10
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  18. 18
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  21. 21

旧約聖書

新約聖書

ヨハネによる福音書 1 リビングバイブル (JLB)

1-2. まだ何もない時、キリストは神と共におられました。 キリストは、いつの時代にも生きておられます。 キリストは神なのです。 

3. このキリストが、すべてのものをお造りになりました。 そうでないものは一つもありません。 

4. キリストには永遠のいのちがあります。 全人類に光を与えるいのちです。 

5. そのいのちは、暗やみの中でさんぜんと輝き、どんな暗やみも、この光を消すことはできません。

6-7. イエス・キリストこそほんとうの光です。 このことを証言させるために、神はバプテスマのヨハネをお遣わしになりました。 

8. ヨハネ自身は光ではなく、ただその光を指し示す証人にすぎません。 

9. 後に、ほんとうの光である方が来て、全世界の人々を照らしてくださったのです。

10.  ところが、世界を造った方が来られたというのに、だれもこの方に気づきませんでした。 

11-12. 自分の国にいながら、自分の民のユダヤ人にさえ、受け入れてはもらえなかったのです。 この方を心から喜び迎えたのは、ほんのわずかな人にすぎません。 しかし、受け入れた人はみな、この方から、神の子供となる特権をいただきました。 それにはただ、この方が救ってくださると信じればよかったのです。 

13. 信じる人はだれでも、新しく生まれ変わります。 神が、そう望まれたのです。 人間の熱意や計画は全く関係ありません。

14.  キリストは人間となり、この地上で私たちと共に生活なさいました。 彼は恵みと真実の方でした。 私たちはこの方の栄光を目のあたりにしました。 それは天の父のひとり子としての栄光でした。

15.  ヨハネは人々にキリストを紹介しました。 「私が今まで、『まもなく来られる方は、私よりはるかに偉大な方だ。 私が生まれるずっと前からおられたからだ』と口をすっぱくして言ってきたのは、まさにこの方のことなのだ。」 

16. この方の恵みは尽きるところを知りません。 私たちはみな、次から次へと、あふれるばかりに恵みをいただきました。 

17. モーセはきびしい命令と、情け容赦もない法律とを与えただけでしたが、イエス・キリストはその上に、愛に満ちた赦しの道を備えてくださったからです。 

18. いまだかつて、実際に神を見た人はいません。 しかしもちろん、神のひとり子だけは別です。 御子は、父なる神といつもいっしょですから、神について知っていることは、何でも教えてくださったのです。ヨハネの証言

19.  ユダヤ人の指導者たちは、エルサレムから、祭司とその助手たちとをヨハネのもとへ派遣し、「おまえはキリストか」と問いたださせました。

20.  ヨハネは、「とんでもない」と、きっぱり否定しました。

21.  「そうか。 では、いったい何者だ。 エリヤか。」「いや、違う。」「すると、あの預言者か。」「いや。」

22.  「では、いったい何者か。 はっきりしてくれ。 私たちは帰って報告しなければならないのだ。 ええっ、おまえは何者なのだ。」

23.  「私は、イザヤが預言した、あの、荒野から聞こえる叫び声にすぎない。 『主を迎える準備をせよ』と叫ぶ声、あれが私だ。」

24-25. パリサイ人(特におきてを守ることに熱心なユダヤ教の一派)から派遣された人たちは、なおも問い詰めました。 「キリストでも、エリヤでも、あの預言者でもないのなら、いったいどんな資格でバプテスマ(洗礼)を授けているのか。」

26.  ヨハネは答えました。 「私はただ、水でバプテスマを授けているだけだ。 しかし、ここにいる人々の中には、あなたがたのまだ知らない方がおられる。 

27. まもなく、あなたがたの間で働きを始められるだろう。 私には、その方のしもべとなる資格もないのだ。」

28.  この出来事は、ヨハネがバプテスマを授けていたヨルダン川の東岸にある、ベタニヤ村で起こりました。

29.  翌日のことです。 ヨハネは、イエスが来られるのを見て、言いました。 「ご覧なさい! この方こそ、世の人々の罪を取り除く神の小羊だ。 

30. ああ、『まもなく、私よりはるかに偉大な方がおいでになる。 私よりずっと前からおられる方だ』と常々話していたのは、この方のことだったのだ。 

31. 今までは、この方だとわからなかった。 だが、私がここで水のバプテスマを授けているのは、まさにこの方を、イスラエルの人々に紹介するためだったのだ。」

32.  ヨハネはさらに続けました。 「確かに、聖霊様が鳩のように天から下り、この方の上にとどまられるのを見た。

33.  初めは私も、この方がその方だとはわからなかった。 だが、バプテスマを授けさせるために私を遣わす時、神様はこう言われたのだ。『もし、聖霊がだれかに下り、その上にとどまるのを見たら、その方こそ、あなたの捜し求める方、聖霊のバプテスマをお授けになる方だ。』 

34. そのとおりのことが、この方に起こった。 しかと、この目で見たのだ。 この方は神の子にまちがいない。」イエス、弟子を集める

35.  その翌日、ヨハネは二人の弟子といっしょに立っていました。 

36. 目を上げると、イエスが歩いておられるではありませんか。 その姿を食い入るように見つめながら、ヨハネは、「ご覧なさい。 神の小羊だっ!」と言いました。

37.  これを聞いた弟子は二人とも、急いでイエスのあとを追いかけました。

38.  その足音にイエスはふり向かれ、二人を見てお尋ねになりました。「おや、何かご用でしょうか?」「失礼ですが、先生。 どちらにお住まいで?」

39.  「いっしょに来なさい。 すぐにわかりますよ。」こう言われて二人は、イエスの泊まっておられる所までついて行きました。 だいたい午後四時ごろだったでしょうか。 その日は、それからずっと、イエスといっしょにいました。 

40. 二人のうち一人は、シモン・ペテロの兄弟アンデレでした。

41.  それから、アンデレはシモンを捜し出し、「とうとうメシヤ〔訳すとキリスト〕様にお会いしたよ」と言いました。 

42. そして、彼をイエスのところへ引っ張って行きました。  イエスはシモンをじっと見つめられ、「あなたはヨハネの子シモンですね。 だがこれからは、ペテロ、つまり『岩』と呼ばせてもらいますよ」と言われました。

43.  その翌日、イエスは、ガリラヤへ出発なさいました。 途中、ピリポを見つけ、「さあ、ついて来なさい」と言われました。 

44. ピリポは、アンデレやペテロと同郷で、ベツサイダの出身だったのです。

45.  ピリポはナタナエルを捜しに行き、会うなり言いました。「メシヤ(救い主)様にお会いしたぞ。 モーセや預言者たちが言ったあのお方だよ。 ナザレ出身のイエスという方なんだ。 ヨセフという人の息子さんだそうだ。」

46.  「ナザレだって!」ナタナエルはびっくりしました。 「あんな所から、すぐれた人物なんか出っこないぜ。」  しかしピリポは、「まあまあ、とにかく来てみろよ。 自分の目で確かめたらいいだろう」と言いはります。

47.  ナタナエルも行ってみる気になりました。 イエスは、歩いて来るナタナエルの姿に目をとめておっしゃいました。「根っからの正直者がやって来ます。 この人こそ生粋のイスラエル人です。」

48.  「どうして、おわかりなのですか。」ナタナエルは聞き返しました。「見ましたよ。 ピリポがあなたに会う前に、いちじくの木の下にいたのを。」

49.  「先生。 あなた様は神の子、イスラエルの王です!」

50.  「そう信じるのは、あなたがいちじくの木の下にいるのを見たと、わたしが言ったからですか。 だが、それよりはるかにすばらしい証拠があります。 

51. 天が開けて、神の使いたちがメシヤのわたしをとおって行き来するのを、やがて、あなたがたは見るのです。」イエス、水をぶどう酒に変える