チャプター

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  3. 3
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  10. 10
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  16. 16
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  18. 18
  19. 19
  20. 20
  21. 21
  22. 22

旧約聖書

新約聖書

列王紀上 8 リビングバイブル (JLB)

1.  ソロモン王は、イスラエルの部族や氏族の長をみなエルサレムに集めて、契約の箱を、ダビデの町シオンにある神の天幕から、神殿に運び入れることにしました。 

2. この祝典が挙行されたのは、十月の仮庵の祭りの時で、 

3-4. 祭りの間に、祭司たちは契約の箱と、それまで天幕に置いてあった神聖な器具をみな、神殿に運び入れました。 

5. 王とイスラエル国民は、契約の箱の前に集まり、数えきれないほどの羊や牛を、いけにえとしてささげました。

6.  それから、祭司たちは、契約の箱を神殿の奥の至聖所に運び入れ、ケルビムの翼の下に安置しました。 

7. ケルビムの像は、翼が箱の上にくるように設計されていたので、その翼は、箱とかつぎ棒をおおいました。 

8. そのかつぎ棒は長く、先がケルビムの横から突き出ているので、前方の聖所からも見えましたが、外庭からは見えませんでした。 現在もそのままです。 

9. 箱の中には、二枚の石板しか入っていませんでした。 その石板は、神様が、エジプトを出たイスラエル国民と、ホレブ山(シナイ山)で契約を結ばれた時、モーセが納めたものです。

10.  祭司たちが至聖所から出て来ると、なんと、まばゆいほどに輝く雲が神殿に満ちました。 

11. 神様の栄光が神殿に満ちあふれたので、祭司たちは外に出なければなりませんでした。

12-13. その時、ソロモン王はこう祈りました。「神様は、暗やみの中にも住む、とお語りになりました。そこで、神様。 私は神様の永遠の住まいとして、地上に美しい家を建てました。」

14.  それから、振り向いて国民を祝福しました。

15.  「イスラエルの神様をほめたたえよう。 神様は、今日このように、父ダビデに約束なさったことを成し遂げてくださった。 

16. 神様は父にこうお語りになったのだ。 『わたしは民をエジプトから連れ出した時からこれまで、神殿を建てる場所を指定しなかった。 だが、わが国民の指導者となる者を選んだ。』 

17. こう言われたのが、父ダビデだ。 父は、神様のために神殿を建てたいと思った。 

18. ところが、神様はお許しにならず、こうお語りになったのだ。 『おまえの志はうれしい。 

19. だが、わたしの神殿を建てるのは、おまえの息子だ。』 

20. 神様は今、お約束を果たしてくださった。 私はイスラエルの王として父の跡を継ぎ、こうして、神様のために神殿を建て上げた。 

21. また、神様が、エジプトを出た私たちの先祖と結ばれた契約を、たいせつに保存する箱を、神殿の中に置くことにした。」

22-23. 王は、人々が見守る中で祭壇の前に立ち、両手を天に伸べて祈りました。 「ああ、イスラエルの神様。 天にも地にも、あなたのようなお方はありません。 神様は、心からお従いしようとする国民にやさしく親切で、約束を守り通してくださるからです。 

24. 今日このとおり、神様のしもべである父ダビデへの約束を実現してくださいました。 

25. イスラエルの神様、どうか、父ダビデとの約束を、これからも守り通してください。 父の子孫が、父と同じようにお従いし、神様の言われるとおりにするなら、その中の一人が、いつもイスラエルの王座につくようにしてください。 

26. イスラエルの神様! どうか、この約束をお守りください。

27.  それにしても、神様は、はたしてこの地上にお住みになるでしょうか。 大空も天も、神様をお入れすることはできません。 まして、私が建てたこの神殿など、なおさらのことです。 

28. しかし神様、どうか、このしもべの願いをお聞き届けください。 

29. 確かに住むとお約束になったこの場所を、昼も夜も見つめていてください。 そして、私がこの神殿に向かって祈る時、昼であっても夜であっても、聞いて答えてください。 

30. イスラエル国民が、この場所に向かって祈る時、いつでも願いを聞き届けてやってください。 神様がお住まいになる天で、その願いを聞き、彼らの罪を赦してやってください。

31.  ある人が何か悪いことをして訴えられた時、この神殿の祭壇の前に立ち、自分はそのようなことはしなかったと誓うなら、 

32. 天でその訴えを聞き、正しくさばいてください。

33-34. イスラエル国民が罪を犯したため敵に負かされた時、もし悪かったと反省し、もう一度神様をあがめるなら、天で彼らの願いを聞き、その罪を赦してやってください。 そして、先祖にお与えになった地に、彼らを連れ戻してください。

35-36. イスラエル国民の罪が原因で雨が降らない時、彼らがこの場所に向かって祈り、神様をあがめるなら、天でその願いを聞き、彼らをお赦しください。 また、罰を下したあと、正しい道に彼らを引き戻し、神様がお与えになった地に、雨を降らせてください。

37.  農作物の立ち枯れや、いなごや油虫の発生によってききんが起こったり、敵が攻めて来たり、または国民が伝染病や災害に襲われたり、そのほか、どんな問題が起こった時でも、 

38. もし国民が罪を悟り、この神殿に向かって祈るなら、 

39. 天で彼らの祈りを聞き、正直に罪を告白した人々を赦し、願いをかなえてやってください。 神様は、一人一人の心のうちを知っておられるからです。 

40. そうすれば、神様が先祖にお与えになった地に生きている限り、彼らはいつも神様を信じ、お従いするようになるでしょう。

41-42. それから、外国人が神様のすばらしさを聞き、遠い地からはるばる礼拝に来て、この神殿に向かって祈るなら、 

43. 天で彼らの祈りを聞き、願いをかなえてやってください。 そうすれば、世界中の人が、神様の国民イスラエルと同じように、神様の御名を知り、信じてお従いするようになるでしょう。 こうして全世界は、これが神様の神殿であることを知るでしょう。

44.  神様の国民がご命令で戦いに出かける時、神様がお選びになった町エルサレム、私が神様のために建てたこの神殿に向かって祈るなら、 

45. 天で彼らの祈りを聞き、彼らを助けてやってください。

46. 罪を犯さない人間などいません。 彼らが神様に罪を犯し、お怒りをこうむって、外国に捕虜として連れ去られることもあるでしょう。 

47. しかし、そのような時、彼らが、『私たちが悪かった』と反省して、

48. 心から神様に立ち返り、神様が先祖にお与えになった地、神様がお選びになったエルサレムの町、私が御名のために建てたこの神殿に向かって祈るなら、 

49. お住まいである天で彼らの祈りと願いとを聞き、助けの手を差し伸べてください。

50.  神様の国民の悪事をみな赦し、彼らを捕らえた者にあわれみの心を起こさせてください。 

51. 彼らは、神様がエジプトから連れ出した、たいせつな国民だからです。 

52. どうか、目を大きく見開き、耳を傾けて、彼らの願いを聞き届けてください。 ああ神様。 彼らが大声で祈る時、いつも願い事をかなえてやってください。 

53. 神様が私たちの先祖をエジプトから連れ出した時、しもべモーセにお告げになったとおり、全世界の国民の中からイスラエルを選び出し、特別な国民としてくださったからです。」

54-55. ソロモンは両手を天に伸べたまま、ひざまずいていました。 祈り終えると、祭壇の前から立ち上がり、国民を大声で祝福しました。

56.  「イスラエルの神様をほめたたえます。 神様は約束どおり、ご自分の国民イスラエルに安息をお与えになりました。 しもべモーセによって示された、すばらしい約束のすべてが、一つもたがわず実現したのです。 

57. どうか神様が、ご先祖と共におられたように、私たちをも見捨てず、共にいてくださいますように。 

58. すべてのことで神様をお喜ばせし、ご先祖にお与えになった教えをみな守ろうという願いを、起こさせてください。 

59. この祈りを、いつも覚えていてください。 こうして、毎日、何かあるたびに、私とイスラエルの全国民を助けていただきたいのです。 

60. どうか、世界中の人に、あなたのほかに神はいないことを知らせてください。 

61. 全国民よ。 あなたがたは、神様の前で、正しく、きよい生活を送らなければなりません。 今日のように、いつも神様の教えを守らなければなりません。」

62-63. 王と全国民は、神殿を神様にささげました。 この時ささげた和解のいけにえは、なんと牛二万二千頭、羊と山羊十二万頭にのぼりました。 

64. 臨時の計らいとして、王は神殿の前の庭をきよめ、そこで完全に焼き尽くすいけにえと、穀物の供え物、それに和解のいけにえの脂肪をささげました。 青銅の祭壇は、おびただしいいけにえを載せるには小さすぎたからです。 

65. こうして、祭りは十四日間も続き、イスラエル中から大ぜいの人が集まりました。 

66. 祭りのあと、王は国民を家へ帰しました。 国民はみな、神様が、しもべダビデとその国民イスラエルにお示しになった多くの恵みを喜び、王に祝福のことばを述べました。