チャプター

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  3. 3
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  10. 10
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  18. 18
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  21. 21
  22. 22
  23. 23
  24. 24

旧約聖書

新約聖書

ヨシュア記 8 リビングバイブル (JLB)

1.  それから、神様はヨシュアに命じました。 「恐れるな。 勇気を出せ。 全軍を率いて、アイを攻撃せよ。 勝利は目前だ。 わたしは、アイの王と全住民をおまえの手に渡した。 

2. エリコとその王にしたとおり、アイとその王にもせよ。 ただし、今回は奪い取ったものや家畜を自分たちの戦利品としてもよい。 町の後方には伏兵を置け。」

3-4. 本隊がアイに向かう前に、ヨシュアは三万の精兵をひそかに派遣し、いつでも行動を起こせるよう、アイの後方の、そう遠くない場所に、伏兵として忍ばせました。

5.  ヨシュアはこう説明しました。 「さて、作戦だが、まず本隊が攻撃をしかける。 アイの連中は前回同様、町から出て戦うだろう。 すると、こっちは逃げる。 

6. 連中が追いかけて来る。 町は空っぽになるというわけだ。 彼らは『イスラエル軍がまた逃げて行くぞ。この前のとおりじゃないか』と言うに決まっているからな。 

7. そうしたら、隠れていたおまえたちが飛び出し、町に攻め入るのだ。 神様は町をおまえたちの手に渡してくださる。 

8. ご命令どおり、火をかけろ。 いいな。」

9.  こうして三万の精兵は、夜中に本隊を離れ、アイの西端とベテルとの中間の地点に隠れました。 もちろん、ヨシュアの率いる本隊は、エリコの野営地にとどまって夜を過ごしたのです。 

10. 翌朝はやく、ヨシュアは将兵を起こし、長老たちを伴ってアイを目ざし、 

11-13. アイの北にある谷を前にして陣を敷きました。 その夜、ヨシュアはさらに五千の兵を選んで、町の西方に隠れている別働隊に合流させ、自分は、その谷で夜を過ごしました。

14.  アイの王は、イスラエル軍が谷を渡って来るのを見ると、翌朝はやく、アラバの平原で迎え撃とうと町を出ました。 もちろん、町の後方に伏兵がいるなどとは、夢にも思いません。 

15. ヨシュアの率いるイスラエル軍は、さんざん痛めつけられたように見せかけ、いっせいに荒野へ退却しました。 

16. すると、町中の兵士が追跡に駆り出されたのです。 案の定、町は無防備になりました。 

17. アイからもベテルからも、兵士は一人もいなくなり、町の門も開け放されたままです。

18.  その時、神様はヨシュアに命じました。 「手にしている投げ槍を、アイの方に差し伸べよ。 わたしがアイをおまえの手に渡すからだ。」 言われたとおりにすると、 

19. その合図を待っていた伏兵が、いっせいに飛び出して町になだれ込み、火をつけたのです。 

20-21. アイの人々が振り返ると、町から上る煙が空いっぱいにたちこめているではありませんか。 彼らは逃げ場を失いました。 ヨシュアとその全軍は、煙を見て、伏兵が町に侵入したことを知りました。 それで、追いかけて来た人々に向き直り、反撃に出ました。 

22. 町に侵入したイスラエル軍も出て来て、背後から敵に襲いかかります。 このようにアイの人々は罠にはまり、全滅しました。 生き残ったり、逃れたりした者は、一人もいません。 

23. ただ、アイの王だけは捕虜とされ、ヨシュアのもとに連れて来られました。

24.  イスラエル軍は、町から出て来たアイの全軍を殺してしまうと、町へ取って返し、残っていた人々を次々に殺しました。 

25. こうして、アイの全住民、一万二千人のいのちが、その日のうちに露と消えたのです。 

26. ヨシュアは、最後の一人にとどめが刺されるまで、投げ槍をアイの方に差し伸べたままでいました。 

27. ただし、家畜と分捕り品はそのまま残しておきました。 それはイスラエル軍のものだったからです。 あらかじめ、神様がヨシュアに、そうしてもよいと告げておかれたのです。 

28. アイは荒れ果てた瓦礫の山と化し、現在に至っています。

29.  ヨシュアは、アイの王を夕方まで木に吊るしてさらしものとし、日が沈むと死体を降ろし、町の門の正面に投げ捨てました。 その上に石を山と積み上げたのですが、それは今も見ることができます。

30.  ついでヨシュアは、イスラエルの神様である主のために、エバル山に祭壇を築きました。 

31. モーセの法律で命じているとおりにしたのです。 神様はエバル山について、「わたしのために、のみを当てたことのない石で祭壇を築け」と命じていたのです。 祭壇が築かれると、祭司たちはその上に、完全に焼き尽くすいけにえと和解のいけにえをささげました。 

32. またヨシュアは、人々が見守る中で、祭壇の石に十戒を刻みつけました。

33.  それから、長老、将校、裁判官、在留外国人をも含むイスラエル人全員は、二組みに分けられ、一方はゲリジム山のふもとに、もう一方はエバル山のふもとに立ちました。 両者の真ん中には、神の箱をかつぐ祭司たちが、全員を祝福しようと待ちかまえていました。 以上はすべて、先にモーセが命じたとおりに行なわれたのです。 

34. ヨシュアは、モーセが神様の法律の書に記した祝福とのろいのことばを、ことごとく読み上げました。 

35. モーセの与えたすべての戒めが、女や子供、それにイスラエル人の中で暮らす外国人をも含む全会衆の前で、読み上げられたのです。