チャプター

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  21. 21
  22. 22
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旧約聖書

新約聖書

ヨシュア記 24 リビングバイブル (JLB)

1.  次にヨシュアは、イスラエル人全員を、指導者である長老、将校、裁判官とともに、シェケムに召集しました。 全会衆が、神様の前に立たされたのです。

2.  そこでヨシュアは、次のように演説しました。 「よいか、イスラエルの神様は、こうお告げになった。 『もともとおまえたちの先祖は、アブラハムやナホルの父テラをはじめとして、ユーフラテス川の東に住み、ほかの神々を礼拝していた。 

3. だが、わたしはおまえたちの父祖アブラハムを、ユーフラテス川の向こうから連れ出し、カナンの地に導き入れ、その子イサクから多くの子孫が生まれるようにした。 

4. イサクが授かった息子は、エサウとヤコブだ。 エサウには、セイル山周辺の地域を与えたが、ヤコブとその子供たちは、エジプトへ下って行った。

5.  そののち、わたしはモーセとアロンを遣わし、エジプトに大災害を下した。 そうして、エジプトからわたしの国民を解放しようと連れ出したのだ。 

6. ところが、紅海まで来た時、エジプト人が戦車と騎兵で追いかけて来るではないか。 

7. その時、イスラエル人が助けを叫び求めたので、わたしはイスラエル人とエジプト人との間に暗やみを置き、海を彼らに襲いかからせて、おぼれ死にさせた。 おまえたちはこの出来事を、その目でしかと見たはずだ。 以後、イスラエル人は長いあいだ荒野で暮らした。

8.  そして、ついにわたしは、ヨルダン川の東側、エモリ人の住む地に、おまえたちを連れて行ったのだ。 エモリ人は抵抗したが、わたしは彼らを滅ぼし、その地をおまえたちに与えた。 

9. ついで、モアブの王バラクがイスラエルに宣戦布告をした。 バラクは、ベオルの子バラムを呼び、おまえたちに呪いをかけようとたくらんだ。 

10. だが、わたしはバラムの願いなど聞く耳を持たず、かえって、おまえたちを祝福させた。 こうしてイスラエルは、バラクの陰謀から救われたのだ。

11.  次にいよいよ、おまえたちはヨルダン川を渡ってエリコまで来た。エリコの住民は対抗して戦った。 ほかにも、ペリジ人、カナン人、ヘテ人、ギルガシ人、ヒビ人、エブス人が同じように応戦してきた。だが、入れ替わり立ち替わり立ち向かって来る敵を、わたしは全滅させた。 

12. また、おまえたちの目の前でくまばちを送り、エモリ人の二人の王とその国民を追い散らしたこともあった。 勝利をもたらしたのは、剣でも弓でもなかったのだ。 

13. わたしはおまえたちに、手に入れるために自ら労したわけでもない地と、自ら建てたわけでもない町々とを与えた。 そうだ、いま住んでいるその町だ。 食料としては、おまえたちの手では植えもしなかったぶどう畑とオリーブ畑を、備えてやった。』

14.  まさに、おことばのとおりだ。 かくなる上は、神様を恐れかしこみ、誠心誠意、お仕えしようではないか。 ユーフラテス川の向こうやエジプトで、先祖が拝んでいたような偶像とは、きっぱり縁を切れ。 ただ神様に仕え、神様を礼拝せよ。 

15. もし神様に従いたくなければ、たった今、だれに従うかを決めるがいい。 ユーフラテス川の向こうで先祖が拝んでいた神々であろうが、この地に住むエモリ人の神々であろうが、好きに選べ。 だが、わしとわしの家族とは、あくまで神様に仕えるぞ。」

16.  「私どもが神様を捨てて、ほかの神々を拝むなんてとんでもない。ありえないことです。 

17. 神様は、エジプトで奴隷だった先祖を、救い出してくださったお方ではありませんか。 そして、荒野を旅する間にも、イスラエル人の目の前で、数々のすばらしい奇蹟を見せてくださった神様です。 また、敵地を進む私どもを、いつも守ってくださいました。 

18. エモリ人をはじめ、この地の全住民を追い出してくださったのも、神様ではありませんか。 そうです。 もちろん、私どもも神様に従う道を選びます。 私どもにとって、神様は主お一人だけなのですから。」

19.  「いや、あなたがたに神様を礼拝できるはずがない。 神様は聖なるお方であるばかりか、ねたむお方なのだぞ。 だから、あなたがたの反逆や罪を決してお見のがしにならない。 

20. もし神様を捨てて、ほかの神々を拝むようなことでもあれば、たといこうして長いあいだ心にかけていただいたあなたがたでも、手かげんはなさらないのだ。」

21.  しかし、民は断言しました。 「私どもは神様に従います。」

22.  「諸君、いま言ったことを忘れないだろうな。 諸君は神様に従う道を選んだのだぞ。」「はい、私どもが証人です。」

23.  「よろしい。 では、今あなたがたのうちにあるすべての偶像を葬りなさい。 そして、イスラエルの神様に従いなさい。」

24.  「はい。 神様お一人を礼拝し、ひたすらお従いいたします。」

25.  ヨシュアはその日、シェケムで人々と契約を結びました。 こうしてイスラエル人は、永遠の契約を神様と結んだのです。 

26. ヨシュアは、人々の応答を神様のおきての書に記し、その記念として大きな石を取り、神の天幕のそばにある樫の木のところまで、転がして来ました。

27.  それから、人々を見渡して言いました。 「この石は、神様がお語りになったことをすべて聞いた。 もしあなたがたが自分たちのことばに背くなら、この石が証人として罪を告発することになるのだ。」

28.  このあとヨシュアは、各部族をそれぞれ割り当てた地区へ送り出したのです。

29.  こののち間もなくして、ヨシュアは百十歳で世を去りました。

30. 遺体は、エフライムの山地、ガアシュ山の北側のティムナテ・セラフにある、彼の所有地に葬られました。

31.  イスラエル人は、ヨシュアの存命中、神様に従い続けました。その態度は、イスラエルのために行なわれた、神様の驚くべき奇蹟を目撃した長老たちが生きている間は、変わりませんでした。

32.  エジプトを出る時、忘れずに携えて来たヨセフの遺骨は、シェケムに葬られました。 そこは、以前ヤコブが、ハモルの子から銀貨百枚で買い取った土地の一画でした。 この地は、ヨセフ部族に割り当てられた地域内にありました。

33.  さて、アロンの息子エルアザルも世を去りました。 彼は、エフライム山中の、息子ピネハスの所有する町ギブアに葬られました。