チャプター

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  21. 21
  22. 22
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旧約聖書

新約聖書

ヨシュア記 22 リビングバイブル (JLB)

1.  さてヨシュアは、ルベンとガドの各部族、マナセの半部族からなる一隊を召集し、 

2-3. こう語りかけました。「みんな、よく神様のしもべモーセの命令を守ってくれたな。また、私が語った神様のご命令も、ことごとく守ってくれた。 戦闘がこんなに長引いたにもかかわらず、仲間の部族を見捨てず、よく戦ってくれた。 

4. 今われわれは、神様のお約束どおり、勝利と安息を手に入れたのだ。 さあ今こそ、モーセが与えた、あのヨルダン川の向こうの地へ帰るがよい。 

5. これからも、モーセが命じた戒めを守り続けてくれ。 いのちの限り、神様を愛し、その命令に従え。 神様にすがり、熱心にお仕えするのだ。」

6.  ヨシュアは彼らを祝福し、各自の領地へ帰らせました。 

7-8. マナセ部族の場合は、その半分に、モーセがバシャンの地を割り当ててありましたが、他の半分は、ヨルダン川の西側の土地を与えられました。 ヨシュアはこの一隊を送り出すにあたり、祝福し、彼らが得たばく大な富、すなわち家畜、金、銀、青銅、鉄、衣服などの戦利品を持たせてやり、帰ったら親族ともども分け合うようにと指示しました。

9.  それで、ルベンとガドとマナセの半部族の一隊は、カナンの地のシロでイスラエル軍に別れを告げ、ヨルダン川を渡って本拠地であるギルアデの地へ向かいました。 

10. ところが、ヨルダン川を渡る寸前、まだカナンの地にいた時のこと、彼らは、だれの目にもとまるほど大きな、祭壇をかたどった記念碑を建てたのです。

11.  このことを伝え聞いた他のイスラエル人は、 

12. シロに全軍を集結し、一戦を交える構えを見せました。 

13. しかし、何はともあれ、まず祭司エルアザルの子ピネハスを団長とする代表団を、送ることにしたのです。 一行はヨルダン川を渡り、ルベン、ガド、マナセの各部族と話し合うことにしました。 

14. この代表団には、十部族の部族長の家系から一名ずつ、十人が加わっていました。 

15. ギルアデに着いた一行は、こう問いただしました。

16.  「神様の国民であるわれわれは、なぜ、君たちがイスラエルの神様に罪を犯すようなまねをしたのか、ぜひとも知りたい。 なぜ、神様から離れ、反逆のしるしである祭壇なんかを築いたのだ。 

17-18. われわれがペオルで犯した罪を覚えているかね。 そのために、あれほど大きな災いが下ったというのに、まだあの罪はぬぐい去られていなかったというわけか。 あんなことなど問題ではないと言うつもりか。それで、また反抗するのか。 わかっているだろうな。 君たちがきょう、神様に反逆すれば、あす、われわれ全員に神様の怒りは燃え上がるのだぞ。 

19. この地が汚れているので祭壇が必要だというのなら、ヨルダン川西岸の、神の天幕のある地に来るがよい。 われわれの土地を君たちと共有にしてもかまわないのだ。 神様の祭壇はただ一つだ。 ほかに祭壇を築いて、神様に反逆するようなまねはやめてくれ。 

20. よもや忘れてはいまいな。 ゼラフの子アカンのことだ。 彼ひとりが罪を犯したために、全国民がきびしく罰せられたではないか。」

21.  こう言われて、ルベンとガドとマナセの半部族の人々は、次のように弁明しました。

22-23. 「神の神、主に誓って申し上げます。 私どもは、反逆するつもりで祭壇を築いたのではございません。 神様はご存じです。 皆さんにもわかってほしいのです。 完全に焼き尽くすいけにえや、穀物の供え物や、和解のいけにえをささげるために、祭壇を築いたのではありません。 もしそうなら、幾重にも神様にのろわれますように。

24-25. 実は、神様を愛すればこそ、このようにしたのです。 それに、将来、私どもの子供が皆さんの子供から、こう言われはしないかと心配だったのです。 『どんな権利があって、おまえらはイスラエルの神様を礼拝するんだ。 おまえらとぼくらは別々なんだ。 神様がちゃんと、ヨルダン川という境界を置いていらっしゃるじゃないか。おまえらなんか神様の国民じゃない。』 実際、息子の代になってみれば、神様を礼拝するのをはばまれるかもしれませんからな。 

26-27. ですから、私どもも完全に焼き尽くすいけにえや和解のいけにえ、その他のいけにえをささげて神様を礼拝できることを、私どもと皆さんとの子供に示す記念碑として、あの祭壇を築いたわけです。 そうすれば、私どもの子供が、『おまえらなんか神様の国民じゃない』と仲間はずれにされることもないでしょう。 

28. たといそう言われても、胸を張って答えることができます。 『ぼくらの先祖が、神様の祭壇の型にならって作った、この祭壇を見てくれ。 これは完全に焼き尽くすいけにえや、その他のいけにえをささげるつもりのものじゃない。ただ、ぼくらと君たちが、共に神様と結び合わされた者同士であることのしるしなのだ。』 

29. 完全に焼き尽くすいけにえや穀物の供え物、その他のいけにえをささげる祭壇を築いて、神様から離れたり、反逆したりするなんて、とんでもない。 ありえないことですよ。 いけにえをささげる祭壇は、神の天幕の前にある祭壇だけなのですから。」

30.  祭司ピネハスと随員は、ルベン、ガド、マナセの各部族から事情を聞いて、すっかり安心しました。

31.  ピネハスはこう宣言しました。 「本日、われわれの真ん中には神様がおられることが明らかになった。 なぜなら、諸君は、こちらが懸念したような、神様への罪を犯してはおらんからな。 いやむしろ、われわれを滅びから救ってくれたのだ。」

32.  ピネハスと十人の代表は、帰って一部始終を報告しました。 

33. イスラエル人はみな大喜びし、神様をほめたたえ、二度と、ルベンやガドの部族と戦おうとは言わなくなりました。 

34. 一方、ルベンとガドの人々は例の祭壇を、「私たちにとっても彼らにとっても、主が神様であることの証拠だ」と言って、「あかしの祭壇」と名づけました。