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哀歌 1:1-9 リビングバイブル (JLB)

1. 一度は人々でにぎわっていたエルサレムの通りが、今はひっそり静まり返っています。 世界の女王ともてはやされたこの都が、今では奴隷となり、悲しみに沈む未亡人のように、座り込んで嘆いています。

2. 彼女は夜通し泣き、涙がとめどなく流れます。 恋人たち〔エジプトや他の同盟国〕は、だれひとり声もかけてくれません。 今ではみな、敵に回っているからです。

3. ユダは労役で悩み苦しんだあげく、奴隷として遠い国へ連れて行かれたのです。 今は征服者の手に落ち、外国で不安な毎日を過ごしています。

4. シオン〔エルサレム〕への道は、神殿での例祭を祝うにぎやかな参拝客の列もとだえ、すっかりさびれて、憂いに沈んでいます。 都の門はさびつき、祭司たちはうめき、おとめたちは悲しみに打ちひしがれています。 シオンは泣き伏しています。

5. 敵がわがもの顔に振る舞っています。 エルサレムの多くの罪のために、神様が罰を加えたからです。 幼い子供たちは捕まり、奴隷として遠くへ連れ去られました。

6. シオンの美しさも威厳も、すっかりなくなりました。 指導者たちは、あてもなく牧草地をうろつく飢えた鹿のようで、敵に出会っても逃げる力さえありません。

7. エルサレムは悲しみのどん底にあって、過ぎ去った楽しい日々を思い浮かべます。 今はもう、だれひとり援助の手を伸ばしてくれる者はなく、あえなく敵に屈し、あざけりの的となっています。

8. エルサレムは罪に罪を重ねたので、汚いぼろきれのように捨てられました。 丸裸にされ、人前に尻をさらしているので、かつては尊敬の眼で見つめた人たちも、今では軽べつのまなざしを向けるだけです。 あまりの恥ずかしさに彼女はうめき、顔を隠します。

9. この都は不品行の罪にうつつを抜かし、まちがいなく刑罰が下るという事実を認めませんでした。 今ではどぶに落ち込んでいますが、だれも引き上げてくれないので、こう叫びます。 「ああ神様、私の不幸に目を留めてください。 敵はあんなに勝ち誇っています。」

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