7. 「お父さん、たき木もあるし、火打ち石もあるけれど、いけにえにする子羊はどこ?」
8. 「だいじょうぶ、神様がちゃんと用意してくださるよ。」 二人はどんどん先へ進みます。
9. やがて、命じられた場所に着きました。 アブラハムはさっそく祭壇を築き、たき木を並べました。 あとは火をつけるばかりです。いよいよイサクをささげる時がきたのです。 イサクを縛り上げ、祭壇のたき木の上に横たえました。
10-11. アブラハムは刀をぎゅっと握りしめ、その手を頭上高く振りかざします。 息子の心臓めがけて刀を振り下ろそうとした、その時です。 神様の使いの声が天から響きました。「アブラハム! アブラハム!」「はい、神様。」
12. 「刀を置け。 その子に手をかけてはならない。 もうわかった。おまえが何よりも神をたいせつに思っていることが、よくわかった。最愛の息子でさえ、ささげようとしたのだから。」