12-13. これを、ラザロが夜ぐっすり眠れたものと勘違いした弟子たちは、「じゃあ、病状はよくなってるんですね」と聞き返しました。 しかしイエスは、ラザロは死んだと言われたのです。
14. そこで、今度は、はっきりとおっしゃいました。 「ラザロは死んだのです。
15. わたしがその場に居合わせなくてよかったのです。 これでまた、あなたがたがわたしを信じる機会が増えるのですから。 さあ、彼のところへ出かけましょう。」
16. ここで、「ふたご」とあだ名されているトマスが、「おい、みんなで行ってさ、先生とごいっしょに死のうじゃないか」と、仲間の弟子たちに誘いかけました。
17. 一行がベタニヤに着いてみると、もう手遅れでした。 ラザロはすでに墓に葬られ、四日にもなるというのです。
18. ベタニヤは、エルサレムからわずか三キロほどの所でしたので、
19. ユダヤ人たちが大ぜい、お悔やみに詰めかけていました。 マルタとマリヤが慰めのことばを受けているところへ、
20. イエスのおいでが知らされました。マルタはそれを聞くと、取る物も取りあえず、迎えに駆けつけました。ところが、マリヤは家の中にじっと座ったままでした。
21. マルタはイエスに訴えました。 「先生! あなた様が、あなた様さえいてくださったら、ラザロは死なずにすみましたものを……。
22. でも、まだ遅くはありません。 あなた様が神様にお願いしてくだされば、生き返らせていただけますもの……。」
23. イエスは言われました。 「そのとおりです。 ラザロは生き返るのです。」
24. 「はい。 いつかすべての人が復活する日には、もちろん……。」