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マルコによる福音書 15:20-37 リビングバイブル (JLB)

20.  こうしてさんざん笑いものにしたあげく、紫色のガウンをはぎとってもとの着物をきせ、いよいよ、十字架につけるために引き出しました。

21.  途中、ちょうど、田舎から来合わせていたクレネ人のシモンという男に、むりやりイエスの十字架を背負わせました〔シモンは、アレキサンデルとルポスの父親です〕。

22.  兵士たちは、イエスをゴルゴタ〔がいこつ〕と呼ばれる場所に連れて行きました。 

23. そこで、没薬を混ぜたぶどう酒(痛みを和らげる飲み物)を飲ませようとしましたが、イエスはお断わりになりました。 

24. 兵士たちは、イエスを十字架につけてしまうと、さっそくくじを引き、その着物を分け合いました。

25.  イエスが十字架につけられたのは、朝の九時ごろでした。

26.  イエスの頭上には、罪状書きが掲げられ、それには「ユダヤ人の王」と書いてありました。

27.  その日、二人の強盗も、イエスといっしょに十字架につけられました。 二人の十字架はイエスの両側でした。 

28. こうして、『彼は罪人の一人に数えられた』という聖書(旧約)のことばどおりになったのです。

29-30. 刑場のそばを通りかかった人たちは、大げさな身ぶりをしながら、「ざまあみろ! 神殿を打ちこわして三日で建て直すんだってなあ、そんなに偉いなら、たった今、十字架から降りて来いよ、自分を救ったらどうなんだい!」と、口ぎたなくイエスをののしりました。

31.  祭司長やユダヤ人の指導者たちも、同じようにあざけりました。「ふん、人を救っても、自分は救えないというわけか。」

32.  「よおよお、キリスト様。 イスラエルの王様。 十字架から降りてみろ。 そうしたら、信じてやろうじゃないか。」イエスの両側で十字架につけられていた強盗までが、悪口をあびせました。

33.  さて、正午にもなったころ、急にあたりが暗くなり、一面やみにおおわれました。 それが、なんと三時間も続いたのです。

34.  三時ごろ、イエスは大声で「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と叫ばれました。 それは「わが神、わが神。 どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味です。

35.  近くで、その声を聞いた人の中には、預言者エリヤを呼んでいるのだと思う者もありました。 

36. その時、一人の男がさっと駆け寄り、海綿に酸っぱいぶどう酒を含ませると、それを葦の棒につけて、差し出しました。 そして、「さあ、エリヤがこいつを降ろしに来るかどうか、とくと拝見しようじゃないか」と言いました。

37.  イエスはもう一度大声で叫ぶと、息を引き取られました。

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