1. 神は正しい者にむかい、心の清い者にむかって、まことに恵みふかい。
2. しかし、わたしは、わたしの足がつまずくばかり、わたしの歩みがすべるばかりであった。
3. これはわたしが、悪しき者の栄えるのを見て、その高ぶる者をねたんだからである。
4. 彼らには苦しみがなく、その身はすこやかで、つやがあり、
5. ほかの人々のように悩むことがなく、ほかの人々のように打たれることはない。
6. それゆえ高慢は彼らの首飾となり、暴力は衣のように彼らをおおっている。
7. 彼らは肥え太って、その目はとびいで、その心は愚かな思いに満ちあふれている。
8. 彼らはあざけり、悪意をもって語り、高ぶって、しえたげを語る。
9. 彼らはその口を天にさからって置き、その舌は地をあるきまわる。
10. それゆえ民は心を変えて彼らをほめたたえ、彼らのうちにあやまちを認めない。
11. 彼らは言う、「神はどうして知り得ようか、いと高き者に知識があろうか」と。
12. 見よ、これらは悪しき者であるのに、常に安らかで、その富が増し加わる。
13. まことに、わたしはいたずらに心をきよめ、罪を犯すことなく手を洗った。