6. 愚かな者の笑いはかまの下に燃えるいばらの音のようである。これもまた空である。
7. たしかに、しえたげは賢い人を愚かにし、まいないは人の心をそこなう。
8. 事の終りはその初めよりも良い。耐え忍ぶ心は、おごり高ぶる心にまさる。
9. 気をせきたてて怒るな。怒りは愚かな者の胸に宿るからである。
10. 「昔が今よりもよかったのはなぜか」と言うな。あなたがこれを問うのは知恵から出るのではない。
11. 知恵に財産が伴うのは良い。それは日を見る者どもに益がある。
12. 知恵が身を守るのは、金銭が身を守るようである。しかし、知恵はこれを持つ者に生命を保たせる。これが知識のすぐれた所である。