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マルコによる福音書 9:15-30 日本語話し言葉 1955 (JA1955)

15. 群衆はみな、すぐイエスを見つけて、非常に驚き、駆け寄ってきて、あいさつをした。

16. イエスが彼らに、「あなたがたは彼らと何を論じているのか」と尋ねられると、

17. 群衆のひとりが答えた、「先生、おしの霊につかれているわたしのむすこを、こちらに連れて参りました。

18. 霊がこのむすこにとりつきますと、どこででも彼を引き倒し、それから彼はあわを吹き、歯をくいしばり、からだをこわばらせてしまいます。それでお弟子たちに、この霊を追い出してくださるように願いましたが、できませんでした」。

19. イエスは答えて言われた、「ああ、なんという不信仰な時代であろう。いつまで、わたしはあなたがたと一緒におられようか。いつまで、あなたがたに我慢ができようか。その子をわたしの所に連れてきなさい」。

20. そこで人々は、その子をみもとに連れてきた。霊がイエスを見るや否や、その子をひきつけさせたので、子は地に倒れ、あわを吹きながらころげまわった。

21. そこで、イエスが父親に「いつごろから、こんなになったのか」と尋ねられると、父親は答えた、「幼い時からです。

22. 霊はたびたび、この子を火の中、水の中に投げ入れて、殺そうとしました。しかしできますれば、わたしどもをあわれんでお助けください」。

23. イエスは彼に言われた、「もしできれば、と言うのか。信ずる者には、どんな事でもできる」。

24. その子の父親はすぐ叫んで言った、「信じます。不信仰なわたしを、お助けください」。

25. イエスは群衆が駆け寄って来るのをごらんになって、けがれた霊をしかって言われた、「おしとつんぼの霊よ、わたしがおまえに命じる。この子から出て行け。二度と、はいって来るな」。

26. すると霊は叫び声をあげ、激しく引きつけさせて出て行った。その子は死人のようになったので、多くの人は、死んだのだと言った。

27. しかし、イエスが手を取って起されると、その子は立ち上がった。

28. 家にはいられたとき、弟子たちはひそかにお尋ねした、「わたしたちは、どうして霊を追い出せなかったのですか」。

29. すると、イエスは言われた、「このたぐいは、祈によらなければ、どうしても追い出すことはできない」。

30. それから彼らはそこを立ち去り、ガリラヤをとおって行ったが、イエスは人に気づかれるのを好まれなかった。

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