28. こうして、テントのそばに落ちた小鳥は、
29. 十分に人々の食欲を満たしたのです。人々の欲しがるものを、神様はお与えになったわけです。
30. しかし、まだ肉が歯にはさまっている間に、
31. 神様の怒りは燃え上がり、イスラエルの屈強の若者たちがなぎ倒されました。
32. それでもなお、人々は罪を犯し続け、神様の奇蹟を信じようとはしませんでした。
33. そこで、神様は人々の寿命を短くし、悲惨な生涯を用意されたのです。
34. 神様が彼らを滅ぼされると、ついに、人々は目の色を変えて神様に立ち返りました。
35. 神様こそ自分たちの岩であり、どんな神々にもまさるお方であることを思い出したのです。
36. しかし、その従順ぶりもしょせん口先だけで、心からのものではなかったのです。
37. 本心は遠く離れていたので、約束もすぐに破ってしまいました。
38. それでもなお、あわれみ深い神様は、そんな彼らの罪を赦し、絶滅にまでは追い込まれませんでした。 幾度も、怒りをぐっとのみ込まれたのです。
39. 人々が朽ちていく存在にすぎず、風のように、あわただしく去っていく身であることを、思いやられたからです。
40. 荒野をさまよっていたころ、人々は何度反抗して、神様を悲しませたことでしょう。
41. 彼らは性懲りもなく背いては、神様に殺されそうになりました。 こうして、自らの手で、神様の祝福をとどめたのです。
42. 神様の力も愛も、どのようにして敵の手から救い出していただいたかも忘れました。
43. また、ツォアンの野でエジプト人が神罰を受け、恐ろしい病魔に冒されたことも、
44. 川の水が血に変わって、飲めなくなったことも、
45. エジプト全土におびただしいあぶの群れが押し寄せたり、かえるが国中にあふれたりした事件も忘れました。
46. 神様はエジプト人の作物を油虫に食わせたり、その収穫物をいなごの餌に変えたりもなさいました。
47. また、彼らのぶどうといちじくを雹で全滅させました。