29. ああ、少しでも知恵があり、物わかりがよかったら、自分の末路を見きわめることもできたろうに。
30. 彼らの岩である神様が見捨てず、滅ぼそうとされなかったら、一人の敵が千人を追い散らし、二人が万人を敗走させることもなかったろうに。
31. この岩にまさる岩はどこにもない。敵も、神々への祈りがむなしいことを知っている。
32. 彼らの行ないはソドム、ゴモラの人たちと同じで、苦々しい毒がある。
33. 彼らの飲むぶどう酒はまむしの毒液だ。
34. 『だがイスラエルはわたしの取っておきの国民、倉に納めた宝だ。
35. 復讐はわたしの務め、イスラエルの敵には罰を下す。判決はすでに下った。』
36. 神様はイスラエルをさばき、彼らの失敗をやさしくかばわれる。奴隷も自由の者も力が衰えていくのを見て、
37. こう言われる。『ほかの神々はどこへ行った。頼みの岩はどうしたのだ。
38. あぶら身やぶどう酒をささげた神々はどうなったのか。さあ、神々を奮い立たせ、助けてもらうがいい。
39. どうだ、思い知ったか。ほんとうの神はわたし一人なのだ。殺すも生かすも、傷つけるも治すも、思いのまま。わたしの手から救い出せる者はいない。