1-2. さて、神様はモーセに命じました。 「集合と出発の合図用に、銀でラッパを二本作りなさい。
3. 二本のラッパが長く鳴ったら、人々が神の天幕の入口に集まる合図、
4. 一本の時は、部族長があなたのところに集まる合図としなさい。
5-7. 集合と出発の合図は吹き方で区別する。 短く鳴ったら、まず天幕の東側に野営している部族が出発し、次の合図で、南側の部族というふうに出発しなさい。
8. ラッパを吹けるのは祭司だけだ。 この決まりは永遠に守らなければならない。
9. 約束の国に着いてから敵と戦う場合、これで非常ラッパを鳴らせば、おまえたちを助けてやろう。
10. また、毎年行なう祭りの時や、完全に焼き尽くすいけにえや、和解のいけにえをささげる月初めの祝いの日にも、ラッパを吹き鳴らしなさい。 それを聞いて、おまえたちとの約束を思い出す。 わたしはおまえたちの神、主(イスラエルの神様の名。 特に、契約における主の意)だからだ。」
11. イスラエル人がエジプトを出てから二年目の五月四日に、雲は神の天幕を離れました。
12. 人々はシナイの荒野をあとにし、雲についてパランの荒野に来ました。
13. 神様がモーセに命じた規則どおりに旅するのは、これが初めてでした。
14. 行列の先頭はユダ部族で、旗を立て、アミナダブの息子ナフションが率いました。
15. そのあとに続くのは、ツアルの息子ネタヌエルが率いるイッサカル部族と、
16. ヘロンの息子エリアブが率いるゼブルン部族です。
17. 続いて、レビ部族のうちのゲルション氏族とメラリ氏族が、解体した天幕をかついで進みます。
18. そのうしろに、旗を先頭に、シェデウルの息子エリツルが率いるルベン部族、
19. ツリシャダイの息子シェルミエルが率いるシメオン部族、
20. デウエルの息子エルヤサフが率いるガド部族と続きます。
21. 次は、聖所で使う用具を運ぶケハテ氏族です。 こうすれば、彼らが着くまでに天幕を組み立てておけるのです。
22. そのあとに、アミフデの息子エリシャマが率いるエフライム部族、
23. ペダツルの息子ガムリエルが率いるマナセ部族、
24. ギデオニの息子アビダンが率いるベニヤミン部族が、それぞれの旗を立てて続きます。
25. 最後に、それぞれの旗を先頭に、アミシャダイの息子アヒエゼルが率いるダン部族、
26. オクランの息子パグイエルが率いるアシェル部族、
27. それに、エナンの息子アヒラが率いるナフタリ部族が進みます。
28. これが、旅をする時の各部族の順番です。
29. ある日モーセは、ミデヤン人レウエルの息子で、義理の兄弟にあたるホバブに言いました。 「いよいよ約束の国へ出発します。 どうです、いっしょに来ませんか。 決して悪いようにはしませんよ。神様のすばらしい約束があるのだから、何も心配はいりません。」
30. 「せっかくだが、国の家族のもとに帰らなければ……。」
31. 「そう言わず、どうかいっしょに来てください。 荒野の道にくわしい人がいてくれると、ほんとに助かるんです。
32. 神様が下さるものは何でもお分けしますよ。」
33. 一行は、シナイ山を出発してから三日間、旅を続けました。 神の契約の箱が先頭です。 そうやって、休む場所を捜すのです。
34. 出発したのは昼間で、雲が一行の前に進みました。
35. 契約の箱がかつぎ上げられる瞬間、モーセは大声で祈りました。 「神様、立ち上がってくださいっ。 敵をみな、さんざんに追い散らしてください。」
36. また、休むために箱が下ろされる時は、「ああ神様っ。 イスラエル全国民のところにお戻りください」と祈りました。