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士師記 19:14-27 リビングバイブル (JLB)

14.  一行は旅を続けました。 ベニヤミン部族の村ギブアまで来た時、ちょうど日が沈みました。 

15. ここで泊まろうと、町へ入って行きましたが、だれも招き入れてくれません。 しかたなく町の広場で野宿することにしました。 

16. ちょうどそこへ、野良仕事を終えた老人が通りかかりました。 ここはベニヤミンの領地でしたが、この老人はもともとエフライムの山地出身で、今はギブアに住んでいたのです。

17. 広場に野宿している旅人に目を留めた老人は、「どちらからお越しかな。 どこまで行かれるのじゃ」と尋ねました。

18.  「ユダのベツレヘムから戻る途中でございます。 シロからそう遠くないエフライムの山奥に住んでおります。 今夜は、どこの家にも泊めていただけませんでね。 

19. もっとも、ろばの餌も私どもの食糧やぶどう酒も、たくさん持ってはいますが。」

20.  「お気づかいは無用ですぞ。 わしの家にお泊まりなされ。 こんな所に野宿してはいかん。 えらくぶっそうでな。」

21.  老人は一行を自宅に案内しました。 ろばにたっぷり秣をやったあと、共に食卓を囲みました。 

22. 夕食の席がしだいにはなやいできた時、変質者の一団が家を取り囲み、戸をたたき始めたのです。 連中は大声で、「おまえんとこに泊まった男を出せ。 いっちょ、もんでやろうじゃないか」とどなります。 

23. 老人は外へ出て、彼らと話し合いました。「そんな卑劣なまねはよしなされ。 あの方はわしの客人だ。 

24. 代わりに、わしのところの生娘と客人の奥さんを差し出すが、どうだ。 いま二人を連れて来るから、お好きなようになさるがいい。 ただし、客人には指一本ふれてくれるな。」

25.  それでも耳を貸そうとしません。 すると、その女の夫は、彼女を外の連中のところへ放り出してしまいました。 彼らは夜通し代わる代わる彼女をはずかしめ、夜が明けるころようやく解放したのです。

26. 彼女は、明るくなるまで戸口に倒れたままでした。 

27. 旅立とうとして夫が戸を開けると、手を敷居にかけたまま、妻が入口に倒れています。

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