1-3. その後しばらくして、王宮のコック長とぶどう酒の毒味役とが、王のきげんをそこね、牢に入れられました。 親衛隊の隊長で刑執行の責任者ポティファルの邸内にあった牢、ヨセフが入っている、あの牢です。
4. しばらくの間、二人はそこに閉じ込められていました。ポティファルはヨセフに、彼らの世話をするよう命じました。
5. ある夜、二人は夢を見ました。
6. 翌朝ヨセフが行くと、二人とも元気がなく、うなだれています。
7. 「どうなさったのです。 何か心配事でも?」
8. 「実はゆうべ二人とも夢を見てね、その意味がさっぱりわからず、困っていたんだ。」「夢を解釈するのは神様です。 で、どんな夢です? よろしければお聞かせください。」
9-10. ぶどう酒の毒味役が、初めに口を切りました。 「私の夢はこうなんだ。 ぶどうの木があって、見ると枝が三本ある。 それにつぼみができ、花が咲き、実がなった。