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創世記 39:9-21 リビングバイブル (JLB)

9. 家では、私のすることに、決して口出ししたり、指図したりなさいません。 何もかも私の自由にさせてくださいます。 ただ奥様だけは別ですが……。 これほどまでにしていただいて、どうして、そんな大それたことができましょう。 だんな様ばかりか、神様にまで背くことなんかできません。」

10.  ところが、彼女はあきらめません。 毎日毎日しつこく言い寄り、ヨセフが相手にしないと、なんとか彼の気を引こうとやっきになるのでした。 

11. そんなある日のこと、ヨセフは家で仕事をしていました。 たまたま回りにはだれもいません。 この時とばかり彼女がやって来て、ヨセフの袖をつかみました。 

12-13. 「ねえ、ちょっと私の部屋に来てくださらない?」 とんでもないと、その手を振り払って逃げようとしたとたん、上着が脱げてしまいました。 ヨセフはそのまま家の外へ逃げ出しました。 そのうしろ姿を、残された上着を手にしたまま、彼女はじっと見つめていましたが、 

14-15. とつぜん叫び声をあげました。 何事が起こったのかと、男たちが駆けつけると、彼女がヒステリックに泣いています。 「うちの人があんなヘブル人(イスラエル人)の奴隷なんか連れて来るからいけないのよ。 おかげで危ない目に会うところだったわ。 とてもひどいことをしようとするんですもの。 私、大声で叫んでやったわ。 そうしたら、あわてて上着を置いたまま逃げ出したのよ。」

16.  彼女は上着を手もとに置き、その夜、夫が家に帰ると、 

17. 昼間の出来事を話しました。「うちで仕事をさせていらっしゃる、あのヘブル人の奴隷ですけどね、きょう私にひどいことをしようとしたんですのよ。 

18. 大声をあげたから助かったものの、でなかったら、どうなったかわかりませんわ。 あの男ったら、あわてて上着を残したまま逃げ出したりして……。 これがその上着よ。」

19.  夫がかんかんに腹を立てたのは、言うまでもありません。 

20. 真相をよく調べもせず、すぐさまヨセフを捕らえ、牢に放り込んでしまいました。 王の囚人が入れられる牢です。 

21. しかし、神様は牢の中でさえヨセフとともにいて、何かにつけてよくなさるのでした。それで、ヨセフは看守長のお気に入りになりました。 

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