旧約聖書

新約聖書

創世記 27:34-46 リビングバイブル (JLB)

34.  あまりのショックに、エサウは気が動転してしまいました。 わあわあ泣きわめくばかりです。「そんな、ひどいですよ、お父さん。 ぼくを、ぼくを祝福してください。 ね、後生だから。」

35.  「かわいそうだが、聞いてやれないな。 おまえの弟がわしをだましたのだ。 そして、おまえの祝福を奪ってしまった。」

36.  「ふん、ヤコブのやつめ、全く名前どおりだぜ。 『だます者』〔ヤコブという名には、この意味もある〕とは、よく言ったもんだ。 やつは長男の権利も奪った。 それじゃ足りず、今度は祝福を盗んだってわけか。 お父さん、念のため聞きますが、祝福し残したことは、一つもないんですか。」

37.  「すまんが、わしはあれを、おまえの主人にしてしまった。 おまえばかりじゃない。 ほかの親類の者もみな、あれの召使になるようにと祈った。 穀物やぶどう酒が豊かに与えられるとも保証してしまったし……、ほかにいったい何が残っているというのだ。」

38.  「それじゃあ、ぼくにはもう何も祝福が残っていないとおっしゃるのですか。 あんまりだ、お父さん。 何とかならないんですか。 ねえ、ぼくも祝福してくださいよ。」イサクは何と言ってよいかわかりません。 エサウは泣き続けます。

39-40. 「おまえは一生苦労が絶えないだろう。 自分の道を剣で切り開いていかなければならないからな。 しばらくは弟に仕えるが、結局はたもとを分かち、自由になるだろう。」

41.  このことがあってから、エサウは、ヤコブの仕打ちを根に持つようになりました。 「おやじも長いことはない。 そうなったら見てろ、ヤコブのやつ、必ず殺してやるからなっ!」 

42. ところが、このたくらみは感づかれてしまったのです。 直ちに、リベカのところにその報告がきました。 リベカは急いでヤコブを呼びにやり、エサウがいのちをねらっていることを教えました。

43.  「いいね、カランのラバン伯父さんのところへ逃げるんだよ。 

44. ほとぼりが冷めるまで、しばらくやっかいになるといいよ。 

45. そのうち兄さんも、おまえのしたことを忘れるでしょう。 そうなったら知らせるからね。 一日のうちに息子を二人とも失うなんて、とても耐えられないわ。」

46.  そして、夫のイサクにうまく話を持ちかけました。 「このあたりの女には我慢なりませんの。 もう見るのもうんざり。 ヤコブがこの土地の娘と結婚するくらいなら、死んだほうがましですわ。」

完全な章を読みます 創世記 27