14. 「どのようにして、そうなるのか。」「『外人部隊によってだ』と、神様は言っておられます。」「こちらから攻撃をしかけるのか。」「そうです。」
15. そこで王は、二百三十二人の外人部隊と、七千人のイスラエル軍を召集しました。
16. 真昼ごろ、ベン・ハダデ王と三十二人の同盟軍の王は、まだ酒を飲んでいましたが、アハブ王の先頭部隊はサマリヤを出発しました。
17. この外人部隊を見た敵軍の斥候は、「小数の敵が攻めて来ます」と報告しました。
18. ベン・ハダデ王は、「休戦のために来たにせよ、戦うために来たにせよ、生け捕りにしてしまえ」と命じました。
19. そのころには、アハブ王の全軍が攻撃に加わり、
20. 手あたりしだいにシリヤ兵を殺したので、シリヤ軍はパニック状態に陥り、いっせいに逃げ出しました。 イスラエル軍は追撃しましたが、ベン・ハダデ王と少数の者だけは、馬で逃げのびました。
21. こうして、イスラエル軍はシリヤ軍の大半を殺し、おびただしい数の馬と戦車を分捕ったのです。
22. そののち、例の預言者がアハブ王に近寄り、「シリヤ王の二度目の来襲に備えなさい」と忠告しました。
23. 実は、大敗北のあと、ベン・ハダデ王の家来たちは、王にこう進言していたのです。 「イスラエルの神は山の神だから、今回は負けたのです。 平地なら、難なく勝てます。
24. 今度だけは、連合軍の王の代わりに、将軍たちを指揮官に任命してください。
25. 失っただけの兵力を補充し、以前と同じ数の馬と戦車と兵を、われわれにお任せください。 平地で戦い、必ずや、勝利を収めてご覧に入れます。」王は、彼らの進言を受け入れ、
26. 翌年、シリヤ軍を動員し、再びイスラエルと戦うために、アフェクに向けて進軍しました。
27. イスラエル側も全軍を集め、装備を固めて戦場へ向かいました。 しかし、アフェクを埋め尽くしているシリヤの大軍に比べて、イスラエル軍は二つの子やぎの群れのようにしか見えませんでした。
28. その時、一人の預言者がイスラエルの王に近づき、神様のお告げを伝えました。 「シリヤ人が、『イスラエルの神は山の神で、平地の神ではない』と言うので、わたしはおまえを助けて、この大軍を負かそう。 そうすれば、おまえも、わたしこそ神であると認めるようになる。」
29. 両軍は、陣を敷いたまま向かい合っていましたが、七日目に戦いが始まりました。 最初の日に、イスラエル軍はシリヤ軍の歩兵十万を殺しました。