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列王紀上 20:1-13 リビングバイブル (JLB)

1.  シリヤのベン・ハダデ王は軍隊を率い、三十二の同盟国の戦車や騎兵の大軍とともに、イスラエルの首都サマリヤを包囲しました。

2-3. 王はサマリヤの町に使者を立て、イスラエルのアハブ王にこう伝えました。 「あなたの金銀は私のものだ。 あなたの美しい妻たちも、器量よしの子供たちも。」

4.  アハブ王は、「陛下。 仰せのとおり、私が持っているものはみな陛下のものです」と答えました。

5-6. やがてベン・ハダデ王の使者が戻って来て、別のことづけを伝えました。 「金銀、妻子をくれるだけではすまんぞ。 あすの今ごろ、家来を差し向け、宮殿と民家を捜し回り、欲しいものを、手あたりしだい持ち帰ることにする。」

7.  たいへんな事態です。 アハブ王は相談役の長老たちを呼び、不平をぶちまけました。 「やつが何をしようとしているか、ぜひとも知ってくれ。 わしはやつの要求どおり、妻子や金銀を与えると言っておいたのに、図に乗って難題を吹っかけてきおった。」

8.  「これ以上、やつに何もやらないでください」と、彼らは助言しました。

9.  そこでアハブ王は、ベン・ハダデ王のよこした使者に言いました。 「王にお伝え願いたい。 『初め陛下が要求なさったものはすべて差し上げます。 ですが、ご家来が宮殿や民家を捜し回ることだけは、やめてください』とな。」 使者はベン・ハダデ王のもとへ帰って報告しました。

10.  するとシリヤの王は、またことづけを送ってきました。 「もしわしが、サマリヤを一つかみのちりに変えてしまわなかったら、どうか神々が、わしがおまえにしようとしている以上のことを、わしにしてくださるように!」

11.  イスラエルの王も、負けずに言い返します。 「それこそ、とらぬ狸の皮算用というものだ!」

12.  このアハブ王の返事が、ベン・ハダデをはじめ同盟軍の王たちに届いた時、一同はテントの中で酒をくみ交わしていました。ベン・ハダデ王は、「何をこしゃくな。 よし、攻撃の準備だ」と将校たちに命じました。

13.  そのころ、一人の預言者がアハブ王に会いに来て、神様のお告げを伝えました。 「あの敵の大軍を見たか。 わたしはきょう、敵をおまえの手に渡そう。 そうすれば、いかにおまえでも、わたしこそ神であると思い知るだろう。」

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