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出エジプト記 10:6-20 リビングバイブル (JLB)

6. 宮殿も役人たちの家も、エジプト中の家という家が、全部いなごだらけになる。 エジプトの歴史上、だれも体験したことのない災害になるだろう。』」 そう言いきると、モーセは胸を張って王の前を下がりました。

7.  心配になった宮廷の役人たちは、王に願い出ました。 「私どもを滅ぼすおつもりですか。 それでなくとも、エジプトは雹にやられて、すっかり荒れ果ててしまいました。 もうたくさんです。 どうぞ、連中が行きたいと言うなら、行かせてください。 主とかいう神様でも何でも、好きなように礼拝させてやってください。」

8.  モーセとアロンは、王のもとに呼び戻されました。 「おまえたちの言い分はわかった。 出かけて、おまえたちの神、主に仕えるがよかろう。 だが行きたがっているのは、実際のところだれとだれか。」

9.  「若い者も年寄りもみなです。 息子、娘、羊や牛の群れも、ぜんぶ連れて行きます。」 モーセが答えました。 「一家をあげて、この聖なる巡礼に参加するのです。」

10.  「なんだと? 神かけて、子供たちを連れて行くことは許さん。 おまえたちの計略は見えすいている。 

11. 全員行くなど、いや決して許さん。 大人の、しかも男だけが出かければすむことだ。 もともとそういう話じゃなかったのか。」 二人は王の前から早々に追い払われました。

12.  神様はモーセに命じました。 「手をエジプトの国に差し伸べなさい。 いなごが出て来て国中をおおい、雹の害をまぬがれた物を食い尽くしてしまう。」

13.  モーセが杖を上げると、神様はまるまる一昼夜、東風を吹かせました。 やがて朝になり、東風に乗っていなごの大群が押し寄せました。 

14. いなごはエジプトを端から端まで埋め尽くしました。 エジプトの歴史上、これほどひどいいなごの害は一度もなかったし、これからも二度とないだろうと思われるほどでした。 

15. いなごは地面をおおい尽くし、太陽の光も、その大群にさえぎられて薄暗くなったほどです。 雹の害を免れた作物は全部いなごに食べられてしまいました。 緑の物は何一つ残りません。 エジプト中の木や草が、食い尽くされてしまったのです。

16.  あわてたのは王です。 急いで使いをやり、モーセとアロンを呼んで言いました。 「おまえたちの神、主とおまえたちとに悪いことをした。 すまなかった。 

17. もう一度だけ、わしの罪を赦してほしい。 主に祈ってくれ。 このままでは死んでしまう。 今度こそ約束を守るから。」

18.  モーセは王のもとを辞し、神様に願いました。 

19. すると、強い西風が吹きだし、いなごを紅海まで運び去ったのです。 エジプトには、いなごは一匹もいなくなりました。 

20. しかし神様は、また王を強情にしたので、今度もやはり、イスラエル人を行かせようとはしません。

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