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出エジプト記 10:16-29 リビングバイブル (JLB)

16.  あわてたのは王です。 急いで使いをやり、モーセとアロンを呼んで言いました。 「おまえたちの神、主とおまえたちとに悪いことをした。 すまなかった。 

17. もう一度だけ、わしの罪を赦してほしい。 主に祈ってくれ。 このままでは死んでしまう。 今度こそ約束を守るから。」

18.  モーセは王のもとを辞し、神様に願いました。 

19. すると、強い西風が吹きだし、いなごを紅海まで運び去ったのです。 エジプトには、いなごは一匹もいなくなりました。 

20. しかし神様は、また王を強情にしたので、今度もやはり、イスラエル人を行かせようとはしません。

21.  神様はモーセに命じました。 「両手を天に向けて伸ばしなさい。 暗やみがエジプトをおおい、光は一筋もささなくなる。」 

22. モーセは言われたとおりにしました。 すると、エジプトは三日間、墨を流したような暗やみにおおわれてしまいました。 

23. あまりの暗さに、身動きさえできません。 ただ一個所だけ光のさしている所がありました。 イスラエル人がいた所です。

24.  王はまたまたモーセを呼びつけました。 「早く出て行ってくれ。 行って主を礼拝するがいい。 ただし、羊と牛の群れは置いて行け。 こうなったら、子供たちは連れて行ってかまわん。」

25.  「おことばを返すようですが、それでは承知いたしかねます。 私たちの神、主にいけにえと完全に焼き尽くすいけにえをささげるために、羊や牛の群れを連れて行かなければならないのです。 

26. 一頭でも残して行くわけにはまいりません。 神様には動物のいけにえをささげなければならず、向こうへ着くまでは、神様がどの動物をお選びになるかわかりません。 ですから、ぜんぶ連れて行きます。」

27.  これを聞いて、王はまた意地を張りだしました。 神様がそうなさったのです。 「そんな勝手を言うなら、行かせてやるものか」と王は思いました。

28.  「ええい、下がれっ! おまえの顔など二度と見たくもない。」王はモーセをどなりつけました。 「よーく覚えておけ。 今度わしの前に姿を現わしたら死刑だ。」

29.  「けっこうです。 私も二度とお目にはかかりますまい。」 モーセは答えました。

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