2. 一日の終わりが、なんと待ち遠しいことか。人は賃金のもらえる月末まで汗水流して働く。
3. 同じようにわしにも、苦しい日々と、長くて物憂い夜がある。
4. 床につく時、『あーあ、朝ならいいのになあ』と思い、東の空が白むまで、寝返りを打って悶悶とする。
5. 体にはうじがたかり、皮膚は黒ずんでいる。 肉はざくろのように口を開け、膿が流れている。
6. 望みもないまま、あっという間に一日一日が過ぎ去る。
7. わしのいのちは、はかない息のようで、良いものは何一つ残っていない。
8. わしを見ていられるのも長くはない。 もうじき、わしの死骸を見るようになるだろうよ。
9. 雲が散って消えるように、死んだ者は永久に戻らない。
10. 家族の前から永久に姿を隠し、再び顔を見せることもない。