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サムエル記下 14:2-3-14 リビングバイブル (JLB)

2-3. そこで、知恵者として評判の高いテコアの女を呼び寄せ、王に会ってくれないか、と頼みました。 そして、どういうふうにして会えばいいかを指示したのです。「喪中の女を装うのだ。 喪服をまとい、髪を振り乱し、長いこと深い悲しみに打ちひしがれてきたふりをするのだ。」

4.  女は王の前に出ると、床にひれ伏して哀願しました。 「王様! どうぞ、お助けくださいまし!」

5-6. 「いったい、どうしたのだ。」「私はやもめ女でございます。 息子が二人おりましたが、それが野原でけんかをしたのです。 だれも仲裁に入ってくれませんで、片方が殺されてしまいました。 

7. すると、親せき中の者が寄ってたかって、残った息子を引き渡せと申すんでございます。 兄弟を殺したような奴は生かしておけないと言うんです。 でも、そんなことになれば、跡継ぎが絶えてしまいます。 夫の名も、この地上から消え去ってしまいます。」

8.  「わかった。 任せておけ。 だれもおまえの息子に手出しできんように、取り計らってやるぞ。」

9.  「ありがとうございます、陛下。 こうしてお助けくださったことで、もし陛下が責めをお受けになるようなことがございましたら、みな私の責任でございます。」

10.  「そんな心配はいらん。 つべこべ言う者がおれば、わしのもとへ連れて来い。 二度と文句が言えんようにしてやる。」

11.  「どうか、神かけて、お誓いくださいまし。 息子には指一本ふれさせやしない、と。 これ以上、血を見るのはたまりません。」「神かけて誓おう。 おまえの息子の髪の毛一本もそこなわれはせんとな。」

12.  「どうぞ、もう一つだけ、お願いを聞いてくださいまし。」「かまわぬ。 申すがよい。」

13.  「陛下、どうして、私にお約束くださったことを、神様の国民ぜんぶに、当てはめてくださらないのですか。 ただ今のような裁きをつけてくださった以上、陛下はご自分を有罪となさったのでございます。 と申し上げますのも、追放されたご子息様のお戻りを、拒んでおられるからでございます。 

14. 私どもはみな、いつかは死ななければなりません。 人のいのちは、地面にこぼれた水のようなもので、二度と集めることはできません。 もし陛下が、追放中のご子息様をお迎えになる道を講じなさいますなら、神様の末長い祝福がございますでしょう。 

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