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サムエル記上 8:2-19 リビングバイブル (JLB)

2. 長男ヨエルと次男アビヤは、ベエル・シェバで法廷を開きました。 

3. ところが彼らには、父のような高潔さが欠けていたのです。 金に目がくらんで、わいろを取り、公平であるべき裁判を曲げてしまいました。 

4. とうとうイスラエルの指導者たちがラマに集まり、この件でサムエルと話し合いました。 

5. 彼らは、サムエルの隠退後、息子たちの行為が思わしくなく、物事に支障をきたしている事情を説明しました。 そして、こう願ったのです。「どの国にも王様がいます。 私たちにも王様を立ててください。」

6.  サムエルはすっかり動揺してしまい、神様の前に出てうかがいを立てました。

7.  神様の答えはこうでした。 「言うとおりにしてやるがよい。彼らは、おまえではなく、ほかでもない、このわたしを退けたのだ。もう、わたしに王であってもらいたくないのだ。 

8. エジプトから連れ出して以来、今までずっと、彼らはいつもわたしを捨て、ほかの神々のあとを追ってばかりいた。 まさにそれと同じことを、今しようとしているのだ。 

9. 願うとおりにしてやるがよい。 ただし、王を立てることがどういうことか、よくよく警告しておいてくれ。」

10.  サムエルは神様のおことばをそっくり伝えました。

11.  「あなたがたの言うとおり王を立てれば、息子は王の軍隊に取られ、王の戦車の前を走ることになりかねませんぞ。 

12. 中には、戦場に追いやられる者も出るだろう。 そして、残りの者はみな、奴隷のように働かされる。 よいかな、王家の領地を耕し、刈り入れにも無報酬で駆り出され、武器や戦車の部品作りにも動員されるのじゃ。

13. 王はな、娘も取り上げなさるぞ。 料理をこしらえたり、パンを焼いたり、香料を作ったりと、有無を言わせずこき使う。 

14. それにな、ぶどう畑やオリーブ畑のうち、いちばん良い場所を王家の所領に差し出さねばならん。 

15. 収穫の十分の一は、年貢として、王の直参がたへ納めねばならん。 

16. 奴隷や屈強の若者、それに家畜まで、王の私用のために駆り出される。 

17. 羊の群れも十分の一を要求されるし、結局、自分たちが奴隷となるわけだぞ。 

18. 王を立ててほしいと言ったばっかりに、あとでほえ面かいても、神様は助けてくださらんからな。」

19.  それでも人々は、警告に耳を貸そうとしません。「かまいませんとも、王様は欲しいのです。 

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