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サムエル記上 25:9-21 リビングバイブル (JLB)

9.  若者たちはダビデのことばを伝え、ナバルの返事を待ちました。

10.  ところが、ナバルからはこんな答えが返ってきました。 「ダビデだと? やつがどうした。 エッサイの息子だか何だか知らんが、いったい何様のつもりでいやがるんだ。 このごろは、主人のもとから逃げ出す奴隷がわんさといる。 

11. どこの馬の骨だかわからんやつらに、わしのパンや水や、それに刈り取りの祝いのために殺したこの肉を、どうして、くれてやらにゃならんのだ。」

12.  使いの者は帰って、ナバルが言ったとおり報告しました。

13.  するとダビデは、「みんな剣を取れ!」と命じ、自分も剣を身につけ始めました。 四百人がダビデとともに出立し、あとの二百人は持ち物を守るために残りました。

14.  そうこうしている間のことです。 ナバルの下僕の一人が、アビガイルに一部始終を知らせたのです。 「ダビデ様がだんな様に、荒野から使者を立て、あいさつしてこられましたのに、だんな様ときたら、さんざんその方々を侮辱したり、なじったりなさったんです。

15-16. ダビデ様に仕える人たちは、とても私どもによくしてくれまして、こちらが迷惑したことなど一度もございませんでした。 実際、あの方々が、昼も夜も、城壁のようになって、私どもと羊を守ってくださったのです。 おかげで、いっしょにおりました間中、何も盗まれずにすみました。 

17. さあ早く、ここは、しかとお考えください。 このままでは、だんな様ばかりか、ご一家がひどい目に会うに決まっております。 だんな様はあのとおり頑固なお方ですから、だれもおいさめできないのです。」

18.  アビガイルは大急ぎで、パン二百個、ぶどう酒の皮袋二つ、調理した羊五頭分、炒り麦六十リットル、干しぶどうの菓子百個、干しいちじくの菓子二百個を取りそろえて、ろばに積み込みました。

19.  そして、若者たちに命じました。 「さあ先にお行き。 私はあとからついて行くから。」 もちろん、夫には何も告げませんでした。

20. こうして、ろばで山道を下って行ったところ、ばったり、こちらに向かって来るダビデに出くわしたのです。

21.  ダビデは道々、こう思っていたところでした。 「あいつのために、どれほど尽くしてやったことか。 荒野で、わしらが羊の群れを守ってやったおかげで、一頭も失わず、盗まれもしなかったんじゃないか。 なのに、恩を仇で返しやがった。 あれほど苦労して得たものが侮辱だけだったとはな。 

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