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サムエル記上 20:1-14 リビングバイブル (JLB)

1.  今や、ラマのナヨテも危険です。 ダビデは逃げ出し、ヨナタンに会いに来ました。ダビデは言いました。 「私が何をしたというのだろう。 なぜ、お父上は私なんかの命を、つけねらわれるのだろう。」

2.  「そんなばかな! おやじが、そんなことをたくらんでいるはずがない。 どんなささいなことでも、自分の考えを私に話してくれるんだよ。 まして、こんなことを隠し立てするはずがないじゃないか。ありえないことだよ。」

3.  「そうは言うけれど、君が知らないだけだよ。 お父上は、私たちが親友だってことも、よく知っておられる。 だから、『ダビデを殺すことは、ヨナタンには黙っておこう。 悲しませるといけないから』と思っておられるに違いない。 ほんとうに、私は死と背中合わせなんだ。 神様と、君の命にかけて誓うよ。」

4. 「何か、してあげられることがあるかい。 遠慮なく言ってくれ。」

5.  「あすから新月の祝いが始まるね。 これまではいつも、私はこの祝いの席にお父上と同席してきた。 しかし、あすは野原に隠れ、三日目の夕方まで潜んでいるつもりだ。 

6. もしお父上が、私のことをお尋ねになったら、こう言ってくれないか。 『ベツレヘムの実家へ行きたいと願い出たので帰しました。 年一回、一族全員が集まるんだそうです。』 

7. もしお父上が、『そうか』とうなずかれるなら、私は取り越し苦労をしていたことになる。 しかし、もしご立腹になるなら、私を殺すおつもりだろう。 

8. 義兄弟の契りを結んだ者として、どうか、このことを引き受けてくれ。 もし私がお父上に罪を犯したのであれば、君の手で私を殺してかまわない。 しかし、私を裏切ってお父上の手に引き渡すようなまねだけは、しないでくれ。」

9.  「そんなことするわけがないよ! おやじが君をねらっているとわかったら、君に黙ってなんぞいるもんか。」

10.  「お父上が腹を立てておられるかどうか、どんな方法で知らせてくれますか。」

11.  「そうだな、いっしょに野原へ出てみよう。」 二人は連れ立って出かけました。

12.  ヨナタンはダビデに言いました。 「イスラエルの神様にかけて約束するよ。 あすの今ごろ、遅くともあさっての今ごろには、君のことを話してみよう。 そうして、おやじの気持ちを、さっそく知らせる。 

13. もしおやじが腹を立て、君の命をねらっているとわかったら、必ず知らせるよ。 もし知らせずに、君の逃亡を妨げるようなことがあれば、神様に殺されたってかまわない。 かつて神様がおやじとともにおられたように、君とともにおられるように。 

14. お願いだ。私が生きている限り、神様の愛と親切を示してくれ。 

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