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エステル記 8:6-17 リビングバイブル (JLB)

6. 同胞がむざむざ殺されるのを、とても黙って見てはおられません。」

7.  王は王妃エステルとモルデカイに答えました。 「おまえたちに手を下そうとしたハマンを、余は絞首台につるし、家も没収してエステルに与えたではないか。 

8. ユダヤ人の件については、余の名で思いどおりの通達を出すがよい。 王の指輪で印を押せ。 だれにも有無を言わせんためだ。」

9-10. 直ちに王の書記官が召集されました。 時に六月七日でした。彼らはモルデカイが口述するままに、インドからエチオピヤに及ぶ全百二十七州のユダヤ人をはじめ、役人、総督、領主にあてた文書を作成したのです。 それはまた、各民族の言語、方言に翻訳されました。モルデカイはアハシュエロス王の名を記した上、王の指輪で印を押し、その手紙を王室専用の早飛脚に託しました。 彼らはめいめい、らくだ、らば、若いひとこぶらくだなどにまたがって、全国各地に飛んだのです。 

11. この通達には、各地のユダヤ人に対し、自らと家族のいのちを守るために武装蜂起すべきこと、また敵には全力をあげて対抗し、その財産を奪ってもかまわないことが記されていました。 

12. しかも、全州いっせいに、この決行日は二月二十八日と定められていたのです。 

13. さらに、この勅令の写しをとって各州の法令とすること、勅令は全国民に公示して、ユダヤ人が敵を打ち破る十分な準備ができるようにすること、と書き添えてありました。 

14. ただでさえ速い王の急使は、特命を受けていっそう速く、駆けに駆けて先を急ぎました。勅令はシュシャンの城内でも発布されました。

15.  モルデカイは青と白の王服をまとい、大きな金の冠をかぶり、しなやかなリンネルと紫の外套をひるがえして、王の前から、喜びにわきたつ群衆であふれる大通りへと、姿を現わしました。 

16. ここかしこに集まった誇らしげなユダヤ人の間からは、どっと歓声があがりました。 

17. 王の勅令が届いたどの町、どの州でも、ユダヤ人の顔は喜びに輝き、その日を祝日にして盛大な祝賀会を開いたのでした。 国民の中には、ユダヤ人のふりをする者も大ぜいいました。 ユダヤ人の仕返しを恐れたからです。

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