35. こう言うと、パウロは乾パンを取り、皆の前で感謝の祈りをしてから、割って食べ始めたのです。
36. それでだれもが元気づけられ、いっしょに食べ始めました。
37. 上船していた人は、全部で二百七十六人でした。
38. 食事のあと、積んでいた麦を全部投げ捨て、船を軽くしました。難船
39. 夜が明けると、どこの海岸線かはわかりませんが、砂浜のある入江が見えます。 それで、岩の間をぬって砂浜まで行けるかどうか相談しました。
40. そして、ついに決行と決まりました。 まず錨を切り捨て、かじ綱を解き、前の帆を上げ、浜に向かって進みました。
41. ところが、砂州に乗り上げてしまい、船首は深くめり込み、船尾は激しい波でこわれ始めたではありませんか。