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使徒行伝 27:21-34 リビングバイブル (JLB)

21. 長い間、だれも食事をしていません。 パウロは船員たちを呼び集め、こう言いました。 「皆さん。 最初から私の忠告を聞いて、『良い港』を出なければよかったのですよ。 そうすれば、こんな目に会わなくてすんだのです。 

22. でも、元気を出しなさい。 船は沈みますが、だれも死にはしません。

23. ゆうべ、私の仕えている神様からの御使いが、そばに立ち、こう知らせてくれたのです。

24. 『恐れることはない。 パウロ。 あなたはまちがいなく、カイザル(ローマ皇帝)の前で裁判を受けるのです。 そればかりか、神様はあなたの願いを聞き届け、同船の人たち全員のいのちも救ってくださいます。』

25. さあさあ、元気を出して、出して。 私は神様を信じています。 神様がおっしゃることにうそはありません。 

26. やがて、私たちはある島に打ち上げられるでしょう。」

27. 嵐になって十四日目のことです。 船はアドリヤ海を漂流していました。 真夜中ごろ、水夫たちは陸地が近いと感じました。 

28. それで水深を測りました。 四十メートルほどです。 またしばらくして測ってみました。 今度は三十メートルになっています。 

29. この調子では、もうまちがいありません。 岸は近いのです。 そこで海岸付近の岩場に乗り上げないようにと、船尾から錨を四つ降ろし、祈りながら夜明けを待ちました。

30. 数人の水夫が、船を捨てて逃げようと、船首から錨を降ろすふりをしながら、救命ボートを降ろそうとしました。 

31. それを見たパウロは、いち早く兵士たちや士官に、「あの人たちがいなきゃ、助かる見込みはありませんよ」と言ったので、 

32. 兵士たちは綱を切り、ボートを海に落としてしまいました。

33. ついに夜明けの光がさし始めたころ、パウロは全員に、食事をするように勧めました。 「皆さんは、今日で二週間も、食べ物を口にしてないじゃありませんか。 

34. さあ、食事をしましょう。 皆さんの髪の毛一本も失われないのですから。」

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