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使徒行伝 27:2-14-15 リビングバイブル (JLB)

2. 私たちが乗り込んだ船は、トルコ沿岸の幾つかの港に寄港して、ギリシヤに向かうことになっていました。 テサロニケ出身のギリシヤ人アリスタルコも同行したことを、書き添えておきましょう。

3. 翌日、船はシドンに入港しました。 ユリアスはパウロにとても親切で、上陸して友人を訪問したり、もてなしを受けたりすることを許可してくれました。 

4. やがて、そこを出帆しましたが、まずいことに、向かい風が吹いてきました。 予定の進路をあきらめなければなりません。 キプロスの北側の島と本土との間を通ることになりました。 

5. あとは、そのままキリキヤとパンフリヤの沿岸を航行して、ルキヤ地方のミラに入港しました。 

6. ここで、親衛隊の士官は、アレキサンドリヤから来た、イタリヤ行きのエジプト船を見つけ、私たちを乗り込ませました。

7-8. 数日の間たいへんな航海を続け、ようやくクニドはもう目と鼻の先という所まで来ましたが、風があまり強くなったので、サルモネ港の沖を通り、クレテの島陰を進みました。 ひどい風に苦労しながら、島の南岸をゆっくり進んで、やっとのことでラサヤ近くの「良い港」と呼ばれる所にたどり着きました。 

9. そこに数日とどまりましたが、もう秋分も過ぎ、天候も、長期の航海には危険な時期になっていました。 パウロは航海士たちに忠告しました。

10. 「皆さん。 このまま進んだら、きっとひどい目に会いますよ。 難破して積荷を失うだけならまだしも、けが人や死者が出るかもしれません。」 

11. しかし囚人を護送している士官は、パウロのことばよりも、船長や船主のことばに耳を傾けたのです。 

12. その上、この「良い港」は吹きさらしの場所で、冬を越すには適していないこともあって、大部分の船員も、海岸沿いにピニクスまで行き、そこで冬を過ごしたほうがいいと主張しました。 ピニクスは北西と南西だけが入口になっている良港でした。

13. 折からおだやかな南風が吹き始め、絶好の航海日和と思われたので、船は錨を上げ、沿岸を進み始めました。 

14-15.  ところが、それもつかの間、突然天候が変わり、ひどい暴風〔ユーラクロン〕が襲ってきて、あっという間に船は沖へ沖へと押し流されました。 最初のうちは、なんとか岸へ引き返そうと必死で船を操作した人々も、どうにも手のつけようがないとわかると、すっかりあきらめ、船は吹き流されるままでした。

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