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使徒行伝 19:18-19-36 リビングバイブル (JLB)

18-19. それまで魔術を行なっていた信者たちも、そのことを告白し、呪文の本やお札を持ってきて山と積み上げ、みんなの見ている前で焼き捨てました。 ざっと見積っても、銀貨五万枚にはなりそうな量でした。 

20. このこと一つ取ってみても、この地方一帯が、どれだけ神のことばによって揺り動かされたか、よくわかります。エペソでの騒動

21. 事件が一段落すると、パウロは聖霊の導きで、ギリシヤを回ってから、エルサレムに帰ることにしました。 あとでローマへも行くつもりでした。 それをはっきりさせると、 

22. まず、助手のテモテとエラストとをギリシヤへやり、自分は、なおしばらくトルコにとどまりました。

23. ちょうどそのころ、エペソで、クリスチャンのことで大騒動が持ち上がりました。 

24. 事を起こしたのは、デメテリオという銀細工人です。 この男は職人を大ぜい雇い、ギリシヤの女神アルテミスの神殿の模型作りを手広くやっていました。 

25. この男が、自分のところの職人や同業者を集めて、たいそうな演説をぶったのです。「皆さん。 私たちは神殿の模型作りで食べています。 

26. ところがですよ、ご存じのように、あのパウロとかいうやつが、手で作ったものは神じゃないなどと、不届きなことをぬかし、大ぜいの人にふれ回っているのです。 おかげで、こちらの売り上げは、がた落ちです。 エペソばかりか、この地方全体がそうなんです。 

27. もちろん、商売が圧迫されるとか、もうけが減るとかいったことだけを、とやかく言うつもりはありません。 私が声を大にして叫びたいことは、このままでは、偉大な女神アルテミス様の神殿のご威光が薄れ、トルコのこの地方は言うにおよばず、世界中の人たちが礼拝してきた、すばらしい女神アルテミス様が忘れられてしまうということです。」

28. この演説で、人々は逆上し、大声で「偉大なのはエペソ人の女神アルテミス様だっ!」とわめき始めました。

29. たちまち町中は大混乱です。 人々はパウロに同行したガイオとアリスタルコとを裁判にかけようと、二人をむりやり引っ立て、円形劇場へなだれ込みました。 

30. これを見て中に入ろうとするパウロを、弟子たちが必死に押しとどめました。 

31. パウロの友人であるこの地方のローマの役人たちも、使いの者をよこし、危険だから、くれぐれも中へは入らないように、と言ってきました。

32. 一方、劇場の中では、各人がてんでんばらばらのことをわめき立てるので、ほとんどの人が、なぜ集まっているのかさえ、わからない有様でした。

33. そうこうするうちに、ユダヤ人たちが、群衆の中からアレキサンデルという男を前に押しやりました。 演説させようというのです。 アレキサンデルは、進み出て、静かにするよう身ぶりで合図しました。 

34. しかし、彼がユダヤ人だとわかると、群衆は、前よりも激しく騒ぎだし、手のつけようがありません。 「エペソ人の偉大な女神アルテミス様、ばんざーいっ! ばんざーいっ!」と二時間も叫び続けました。

35. とうとう市長が乗り出し、やっとのことで、なんとか話ができるまでに騒ぎを静めました。 「市民の皆さん。 エペソが偉大なアルテミス様の宗教の本山であることは、だれもが知っています。 アルテミス様のご神体は、天から、われわれのもとに下って来たのです。 

36. それは、はっきりしているのだから、何を言われても、あわてることはありません。 くれぐれも軽はずみなことだけは、しないようにしてください。 

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