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使徒行伝 17:18-32 リビングバイブル (JLB)

18. パウロはまた、エピクロス派やストア派の哲学者たちとも議論を戦わせました。 ところが、イエスのことやその復活のことに話がおよぶと、「こいつは夢を見てるんだ」とあざ笑う者と、「おおかた外国の宗教でも押しつけるつもりだろう」と言う者に分かれました。

19. 彼らは、マルスの丘の広場で話してはどうかと提案しました。「どうです。 その新しい宗教のことをもっとくわしくお聞かせ願えないでしょうか。 

20. 何やら珍しいことをおっしゃっているようで、とても興味があるのです。」 

21. アテネに住む人たちは、生粋のアテネ人も、寄留している外国人もみな、新しもの好きで、いつでも何か目新しいことを論じ合っては、日を過ごしていたのです。

22. マルスの丘の広場に立ったパウロは、大ぜいの人を前にして、演説を始めました。「アテネの皆さん。 あなたがたは宗教にたいへん関心をお持ちのようですね。 

23. 町を歩けば、必ず多くの祭壇が目にとまります。 ところで、その中に、『知られない神に』と刻まれたものがありましたね。 あなたがたは、この神様がどういうお方かも知らずに拝んでいるわけですが、私は今、この方のことをお話ししたいと思います。

24. この方は、世界と、その中のすべてのものをお造りになった天地の主です。 ですから、人の造った神殿には、お住みになりません。 

25. また人は、この方の必要を満たすこともできません。 第一、この方には、必要なものなど何もありません。 かえって、すべての人にいのちを与え、必要なものは何でも、十分に与えてくださるのです。 

26. 神様は全人類を、一人の人間アダムから造り、すべての国民を全世界に散らされました。 あらかじめ、どの国が興り、どの国が滅びるか、いつそうなるか、何もかも決め、国々の境界をもお定めになったのです。

27. これもみな、人々が神様を求め、手さぐりしてでも神様を捜し出すためでした。 事実、神様は私たちから遠く離れておられるのではありません。 

28. 私たちは神様の中に生き、動き、存在しているのです。 あなたがたの詩人の一人が、『私たちは、神の子孫だ』と言ったとおりです。 

29. もしこのとおりなら、神様を、金や銀、あるいは石のかけらなどで人間が作った、偶像みたいなものと考えるべきではありません。 

30. 今までは、神様はこうした無知を、見過ごしておられました。 しかし今は、すべての人に、偶像を捨てて神様に立ち返るようにと命じておられるのです。 

31. 神様の任命なさった方が正しいさばきを行なう日が、決まっているからです。 神様は、その方を復活させ、そのことの動かぬ証拠とされたのです。」

32. 死人の復活にまで話がおよぶと、人々は笑って相手にしなくなり、中には、「ま、くわしいことはあとでお聞きしましょう」と言う人たちもありました。 

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