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使徒行伝 16:14-29 リビングバイブル (JLB)

14. その中に、テアテラ市から来た紫布の商人ルデヤがいました。 以前から神様を礼拝していた婦人です。 このルデヤが、私たちの話に耳を傾けていた時、神様は彼女の心を開き、パウロの語ることをみな信じさせたのです。 

15. 彼女は一家をあげてバプテスマ(洗礼)を受け、「私を主に忠実な者とお思いくださるなら、どうぞ家にお泊まりください」と招待しました。 たっての申し出に、私たちはその招待を受けることにしました。牢獄で

16. ある日、川岸の祈り場に行く途中、私たちは悪霊に取りつかれた、若い女奴隷の占い師に出会いました。 彼女の占いのおかげで、主人たちは、甘い汁をいっぱい吸っていたのです。 

17. この女が、ついて来て、「ねえねえ、この人たちは神様のお使いだよ。 あんたたちにさ、どうしたら罪が赦されるか、教えてくれるんだよ」と大声で叫び続けます。

18. こんなことが毎日続いたので、困り果てたパウロは、ある日、彼女に取りついた悪霊に、「イエス・キリストの名によって命じる。 この女から出て行けっ!」とどなりつけました。 するとたちまち、悪霊は出て行きました。

19. 面白くないのは、女の主人たちです。 もう、ふところに金がころがり込むあてがなくなったのです。 その腹いせに、パウロとシラスをつかまえ、広場にいる裁判官たちの前へ引きずって行き、口々に訴えました。

20-21. 「このユダヤ人のやつらときたひにゃ、町をすっかりだめにしようって魂胆なんです。 ローマの法律に反することばかり教えてるんですから。」

22. たちまち、二人に反感をいだく人たちで、広場には黒山の人だかりができました。 そこで裁判官たちは、二人を裸にし、むちで打たせました。 

23. 何度も何度もむちが振り下ろされ、しまいには、二人の背中から、たらたらと血がしたたり落ちました。 二人は、牢に放り込まれました。 こいつらを逃がしでもしたら命はないものと思え、と脅された看守は、 

24. 二人を奥の牢に入れ、厳重に足かせをかけました。

25. 真夜中ごろ、パウロとシラスは、主に祈ったり、賛美歌をうたったりしていました。 ほかの囚人たちも、じっと聞き入っています。 その時です。 

26. 突然、大地震が起こったのです。 牢獄は土台からぐらぐら揺れ動き、戸という戸は開き、囚人たちの鎖もはずれてしまいました。 

27. 看守が目を覚ますと、戸が全部開いています。 てっきり、囚人はみな脱走したものと思い込み、もうだめだとばかり、剣を抜いて自殺しようとしました。

28. その瞬間、パウロが叫びました。 「死ぬなっ! 全員ここにいるぞっ!」

29. 看守はあかりを取って来させると、中に駆け込み、恐ろしさのあまりわなわな震えながら、パウロとシラスの前にひれ伏しました。

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