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ルカによる福音書 24:4-26 リビングバイブル (JLB)

4.  「いったい、どうなってるのかしら。」きつねにでもつままれたような気持ちです。 すると突然、まばゆいばかりに輝く衣をまとった人が二人、目の前に現われました。 

5. 女たちは、もう恐ろしくて恐ろしくて、顔も上げられません。 地に伏したまま、わなわな震えていました。 その時、二人が声をかけました。 「なぜ生きておられる方を、墓の中で捜しているのです。 

6-7. あの方はここにはおられません。 復活なさったのです。 まだガリラヤにおられたころ、何と言われましたか。 メシヤ(救い主)は悪い者たちの手に売り渡され、十字架につけられ、それから三日目に復活する、と宣言なさったではありませんか……。」

8.  そう言われて女たちは、はっと思いあたりました。 

9. すぐさまエルサレムに取って返し、一部始終を、十一人の弟子やほかの人たちに話しました。 

10. そのとき墓へ行った婦人たちは、マグダラのマリヤとヨハンナ、ヤコブの母マリヤ、そのほか数人でした。 

11. ところが、男たちには、この話がまるで物語のようで、とても現実のこととは思えません。 だれも、まともに信じようとしませんでした。

12.  しかしペテロは、それでも一応は確認しなければ、と墓へ駆けつけ、身をかがめて中をのぞき込みました。 するとどうでしょう。 亜麻布のほかには、何も見あたりません。 この出来事に驚いて、家に戻って行きました。

13.  この同じ日曜日のことです。 二人の弟子が、エルサレムから十一キロほど離れたエマオという村へ急いでいました。 

14. 二人が道々話し合っていたことは、イエスの死のことでした。 

15. そこへ突然、当のイエスが近づき、彼らと連れ立って歩き始めました。 

16. しかし二人には、イエスだとはわかりません。 神がそうなさったのです。

17.  イエスがお尋ねになりました。 「何やら熱心にお話しのようですね。 いったい何が、そんなに問題なのですか。」すると二人は、急に顔をくもらせ、思わず足を止めました。

18.  クレオパというほうの弟子が、あきれたように、「エルサレムにいながら、先週起こった、あんな恐ろしい出来事を知らないなんて……、そんな人は、あなたぐらいのものでしょう」と言いました。

19.  「そうですか。 で、どんなことでしょうか?」「ナザレ出身のイエス様のことをご存じないのですか。 この方は、信じられないような奇蹟を幾つもなさった預言者で、すばらしい教師でもあられたんですよ。 そんなわけで、神様からも人からも、重んじられていたんですが、 

20. 祭司長や他の宗教的指導者たちは、理不尽にもこの方をつかまえて、ローマ政府に引き渡し、なんと、十字架につけてしまったんですよ。 

21-23. 私たちは、この方こそ栄光に輝くメシヤで、イスラエルを救うために来られたに違いない、とまあ、こんなふうに考えていたんですがね……。 ところが、話はそれで終わらないんですよ。 弟子仲間の婦人たちが、なんとも奇妙なことを言いだしたんです。 その処刑があった日から、今日で三日目になるんですがね、今朝がた早く、その婦人たちが墓へ行ったところ、イエス様のお体は影も形もないと言うじゃありませんか。 しかもその場に御使いが現われて、イエス様は生きておられると語ったとか何とか……。 

24. その話を聞いて、仲間のある者たちが墓へ駆けつけて確認したのですがね、彼らも口をそろえて、墓は空っぽだったと証言してるんですよ。」

25.  「ああ、どうしてそんなに、ものわかりが悪いのですか。 預言者たちが聖書(旧約)に書いていることを信じられないのですか。 

26. キリストは、栄光の時を迎える前に、必ずこのような苦しみを受けるはずだと、預言者たちは、はっきり予告したではありませんか。」

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