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ルカによる福音書 19:3-17 リビングバイブル (JLB)

3. さて、このザアカイも、ひと目イエスを見ようと思いましたが、なにぶん背が低いので、いくら背伸びをしても、人垣のうしろからは何も見えません。 

4. そこで、ずっと先のほうに走って行き、道ばたにあったいちじく桑の木によじ登り、見下ろしていました。

5.  やがて、そこへ差しかかったイエスは、ザアカイを見上げると、彼の名を呼んで、「ザアカイさん。 早く降りてきなさい。 今晩はあなたの家に泊めてもらうつもりでいますから」と言われました。

6.  ザアカイは急いで降りると、大喜びでイエスを家に迎えました。

7.  しかし、これを見ていた人々の心中は、おだやかではありません。「なにも、あの札つきの悪党の家の客にならなくても……」と、ぶつぶつ文句を言いました。

8.  一方、ザアカイは主の前で、こう告白したのです。 「先生。 今からは、財産の半分を貧しい人たちに分けてあげます。 税金を取り過ぎた人たちには、四倍にして払い戻します。」

9-10. イエスは言われました。 「その告白こそ、今日この家に救いが来たことの動かぬ証拠です。 この人も迷い出たアブラハムの子供の一人なのだから。 メシヤ(救い主)のわたしは、実にこの人のような者を捜し出して救うために来たのです。」

11.  イエスがいよいよエルサレムに近づくのを見て、今すぐにでも神の国が実現するのではないか、と早合点した人々がいました。 そのまちがいを正そうと、イエスはたとえ話を一つなさいました。

12.  「ある所に身分の高い人が住んでいました。 やがてその地方の王に任命されるため、遠くの首都に出かけることになりました。 

13. そこで、出発前に十人の家来を呼び寄せ、留守中に事業を始めるようにと、めいめいに六十万円ずつ渡しました。 

14. ところがそこの住民の中には、その人が王になるのを快く思わない人々があり、反対の声明文を首都に送りつけたのです。

15.  さて、その人は王位を受けて帰ると、さっそく、資金を預けた家来たちを呼び集め、経過報告をさせました。

16.  最初の家来は、元金の十倍というすばらしい利益をあげたと報告しました。

17.  王は非常に喜び、『でかしたぞ! 感心なやつだ。 少しばかりのものにも忠実に励んでくれた。 よし、ほうびに、十の町を治めさせよう』と言いました。

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