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ルカによる福音書 13:13-32 リビングバイブル (JLB)

13. イエスがさわると、どうでしょう。 たちまち腰はしゃんとなったではありませんか。 女は喜びを抑えきれず、神をあがめ、賛美しました。

14.  ところが、会堂のいっさいの責任を持っていた、この地方のユダヤ人の指導者は、それが安息日だというので、もうれつに腹を立て、群衆に怒りをぶちまけました。 「よりによって安息日に病気を治してもらうなど、もってのほかだっ! 仕事のできる日は、一週間に六日もあるだろうが。 その間に治してもらえ。」

15.  「いいえ、あなたがたこそ偽善者です。 安息日に働いていないと言いきれるのですか。 安息日でも、家畜を小屋から出してやり、水を飲ませに連れて行くではありませんか。 

16. わたしは今、十八年もの間サタンに束縛されていた、ユダヤ人の女を解放してあげたのです。 たまたまそれが安息日だったからといって、どこがいけないのですか。」

17.  このイエスのことばに、敵対する者たちは、ぐうの音も出ず、恥じ入るばかりでした。 群衆はと言うと、イエスの行なったすばらしい奇蹟に大喜びです。

18.  そこでイエスは、神の国について教え始められました。「神の国は何に似ているでしょう。 どういうふうに説明したらいいでしょう。 

19. そう、神の国は畑にまいた小さなからしの種みたいです。 やがて、大きな木に生長し、鳥が枝に巣をかけるほどになるのです。 

20-21. また神の国は、パン生地の中のイースト菌のようだとも言えます。 目には見えないけれども、少しずつ確実に作用して、パン全体を大きくふくらませるのです。」

22.  イエスは町々村々を通り、人々に教えながら、ひたすらエルサレムへと進んで行かれました。

23.  ある人がイエスに、「救われる人は少ないのでしょうか」と尋ねました。  イエスはお答えになりました。

24.  「天国への戸は狭いのです。 できるかぎりの努力をして、そこから入りなさい。 よく言っておきますが、入ろうとしても、入れない人が大ぜいいるのです。

25.  家の主人が戸を閉めてからでは遅すぎます。 外に立ち、どんどんたたきながら、『ご主人様ーっ! 開けてくださーい、お願いでございまーす』と、なりふりかまわず頼んでも、中からは『おまえたちなんか、全然知らないね』と、冷たい返事が返ってくるだけです。

26.  それでもあきらめず、『何かのおまちがいでは? 私どもは、あなた様と食事をごいっしょしたこともありますし、大通りで、あなた様から教えていただきました』と食い下がります。

27.  けれども主人は、けんもほろろに答えるのです。 『おまえたちなど知らないと言うのが、聞こえんのかっ! おまえたちのような悪党は、ここには入れないのだ。 とっとと行ってしまえっ!』

28.  アブラハム、イサク、ヤコブ、それに預言者たちもみな神の国に入っているのに、あなたがたはいつまでも外に立ち尽くして、泣きわめき、歯ぎしりするのです。 

29. 一方人々は、あちらからもこちらからも来て、神の国に迎え入れられ、席に着きます。 

30. いいですか。このことは肝に銘じておきなさい。 今は軽んじられている者が、その時には大いにほめたたえられ、今は重んじられている者が、その時には最も軽んじられるのです。」

31.  ちょうどその時、パリサイ人が数人、つかつかと歩み寄り、イエスに忠告しました。 「いのちが惜しかったら、ここから出て行きなさい。 ヘロデ王があなたをねらっています。」

32.  イエスはお答えになりました。 「あのきつねにこう言ってやりなさい。 今日も、明日も、わたしは悪霊を追い出し、病気を治します。 そして三日目に、目的を達成します。 

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