ところが、しばらくこいで行くうちに、風が出てきました。 風はびゅうびゅう吹きまくり、湖も荒れだしました。 それも、だんだんひどくなる一方です。 四、五キロほどもこぎ出したでしょうか。 ふと見ると、イエスが舟のほうに歩いて来られます。 あまりの恐ろしさに、ただもう震え上がるばかりです。