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ヨハネによる福音書 18:9-22 リビングバイブル (JLB)

9. こうおっしゃったのは、さっき、「わたしに下さった人たちを、ただの一人も失いませんでした」と言ったとおりになるためでした。

10.  その時、シモン・ペテロは剣を抜き放ち、大祭司の部下、マルコスの右の耳を切り落としました。

11.  しかし、イエスはペテロをたしなめました。 「剣をさやに納めなさい。 父が下さった杯は飲まなければならないのです。」

12.  これを聞くと、ユダヤ人の警備員たちは、大隊長や兵士たちといっしょに、やにわに襲いかかり、イエスを縛り上げてしまいました。 

13. 彼らがまずイエスを引っ立てて行ったのは、その年の大祭司カヤパのしゅうとアンナスのところでした。 

14. カヤパは以前、ユダヤ人の指導者たちに、「一人の人が、全国民の代わりに死ぬほうが得策だ」と助言した人物です。 

15. シモン・ペテロは、もう一人の弟子といっしょに、恐る恐るイエスについて行きました。 その弟子はうまいぐあいに大祭司の知り合いだったので、イエスといっしょに中庭に入れてもらえましたが、 

16. ペテロは、じりじりしながら、門の外に立っているほかありません。 そこへあの弟子が来て、門番の女に頼み込んだので、やっと入れてもらえることになりました。 

17. ほっとしたのもつかの間、女は、まじまじとペテロを見やり、「ねえ、ちょっと、あんた、イエスの弟子じゃない?」と聞くではありませんか。「とんでもない、何を言うんだい。」そらとぼけてその場はなんとか切り抜けました。

18.  寒い日でした。 警備員や召使たちは、炭火をかこんで、暖まっています。 ペテロも何くわぬ顔で、いっしょに立って暖まっていました。

19.  中ではいよいよ、大祭司がイエスに、弟子たちのことや教えの内容などについて、尋問を始めたところです。

20.  イエスはお答えになりました。 「わたしの教えは、わかっているでしょう。 いつも会堂や宮で教えたのですから。 ユダヤ人の指導者の皆さんも、聞いておられたはずです。 それ以外に、隠れて別のことを教えたことはありません。 

21. どうして、そんな質問をするのですか。 そのようなことは、わたしの話を聞いた人たちに尋ねればすむのに。 ここにも何人かはいるでしょう。 わたしが何を言ったか、その人たちが一番よく知っています。」

22.  「無礼者! それが、大祭司様に対する口のきき方かっ!」そばに立っていた役人の一人が、どなりつけざま、平手でイエスをなぐりました。

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