チャプター

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旧約聖書

新約聖書

ユダの手紙 1 リビングバイブル (JLB)

1. イエス・キリストに仕えているヤコブの兄弟ユダから、各地のクリスチャンの皆さんへ。 あなたがたは、神様に選ばれ、イエス・キリストに守られている人たちです。 

2. どうか、神様の恵みと平安と愛とが、ますます豊かに与えられますように。

3. 愛する皆さん。 私は前々から、神様が与えてくださった救いについて、幾つかのことを手紙で書き送りたいと願っていました。 ところが、今、それとは別のことを書き送らなければならなくなったのです。 それは、かつて、神様を信じるすべての者に与えられた真理のことばを守るために、勇敢に戦ってほしいということです。 

4. こう言うのも、実は、神様を恐れない教師連中が、あなたがたの中に忍び込んで来たからです。 彼らの主張はこうです。 「クリスチャンとなったからには、もう神様のさばきなど、くよくよ考える必要はない。 何でも自由に、やりたいことをやればいい。」 こんな連中は、ずっと昔から、聖書に書かれているとおりの運命をたどるのです。彼らは、私たちのただ一人の支配者であり主である、イエス・キリストに、背を向けてしまったのです。

5. 私の答えはこうです。 あなたがたには、とっくに、わかりきっていることでしょうが、念のためにくり返します。――主は、イスラエルの全民衆をエジプトから救い出し、そのあとで、主に信頼せず従いもしなかった者を、一人残らず殺してしまわれた、という事実です。 

6. また、もう一つ、心にとめてほしいことがあります。 それは、かつては汚れなく、きよい存在であったにもかかわらず、自ら堕落し、罪に落ちていった、あの御使いたちのことです。 神様は、そんな御使いを、審判の日まで鎖につなぎ、暗黒の牢獄に閉じ込めてしまわれました。 

7. それからまた、ソドムとゴモラ、およびその周辺の町々に起こったことも、忘れてはなりません。 この町々は、同性愛など、あらゆる種類の肉欲でいっぱいの、悪徳の町であり、そのため、刑罰の火で焼き滅ぼされたのです。 そしてこのことは、罪人を罰するための地獄が実在することを、後世の人々に知らせる警告となったのです。

8. それにもかかわらず、偽教師は臆面もなく、邪悪で不道徳な生活にふけっています。 みだらな行為によって自分の肉体を汚し、上に立てられている権威ある者をあざ笑い、さらに、栄誉を受けた者をさえ、ばかにしているのです。 

9. 御使いとして最高の権威を持つミカエルでさえ、モーセの体について悪魔と言い争った時、あえて、悪魔をののしったり、あざけったりはせず、「主が、おまえを戒めてくださるように」と言っただけではありませんか。 

10. それなのに、あの偽教師たちときたら、自分にもわからないことを、片っぱしからあざけったり、ののしったりしています。 まるで動物のように、したいほうだいのことをして、自分のたましいを、永遠の滅びへと追いやっているのです。

11. 災いが、彼らに下りますように。 弟殺しのカインと同じ道をたどっているからです。 また、バラムと似て、金のためなら、どんなことでも平気でするからです。 彼らはコラのように、神様に従わず、そののろいを受けて死ぬのです。

12. こういう連中が、教会での愛の会食に加われば、大きな汚点を残します。 彼らは、他人のことなどおかまいなしに、大声で笑ったり、ふざけたりしながら、むさぼり食うのです。 まるで、からからに乾ききった大地の上を、一滴の雨も降らせずに通り過ぎる、雲みたいです。 おおいに期待させるだけで、何の役にも立たないのです。 また、収穫の時期になっても、実一つつけない木に似ています。 その状態は、ただの死ではなく、二重の死を意味します。 彼らは、根こそぎ引き抜かれて、焼かれるしかないのですから。

13. 彼らがあとに残すものと言えば、海岸に打ち寄せる荒波が残していく、汚ないあぶくのような、恥と不名誉だけです。 彼らは、一見、夜空に輝く星のように見えますが、その行く手には、神様が用意された永遠の暗やみがあるだけです。

14. 最初の人アダムとは近い年代に生きたエノクも、こういう連中のことを知っていて、「ごらんなさい。 主が幾百万の聖なる者と共に来られます。 

15. 主は、全世界の人を自分の前に立たせて、正当な刑罰を宣告されます。 その時、彼らの神様に対する恐るべき反逆行為の数々と、神様に刃向かうことばのいっさいが、明るみに出されるのです」と言っています。 

16. このような連中は、いつも不平を言うだけで、決して満足しません。 ただ欲望のままに、どんな悪事でも平気で行ない、大口をたたいて、自慢ばかりに明け暮れます。 もし、彼らが少しでも人を敬うとすれば、相手から何かをもらおうという魂胆がある時だけです。

17. 愛する皆さん。 主イエス・キリストの使徒たちから教えられたことを、思い出しなさい。 

18. つまり、終末の時代には、あざける者たちが現われるはずではありませんか。 彼らの生きがいは、思いつくかぎりの悪を行なうことです。 

19. 彼らはこの世の悪を愛し、人々をあおりたてて議論をしかけ、分裂させます。 彼らの心の中には、聖霊様が住んでおられないのです。

20. しかし、愛する皆さん。 あなたがたは、今のきよい信仰を土台として、自分の生活を、いっそうしっかりと打ち立てなければなりません。 そして、聖霊様の力と励ましを受けて、祈る習慣を身につけなさい。

21. いつも、神様の愛のうちにいなさい。 そうすれば、神様から祝福がいただけます。 主イエス・キリストが下さろうとしておられる永遠のいのちを、忍耐強く待ち望みなさい。 

22. 逆らって議論をしかけてくる人々を、あたたかく迎え、疑う人々に、心から同情しなさい。 

23. ある人々を、地獄の火からつかみ出すようにして、救ってやりなさい。 あるいは、親切にして、人々が主を見いだすよう、助けてやりなさい。 ただし、彼らの罪に引きずられてしまっては、元も子もありません。 罪人である彼らには同情しても、罪そのものは、たとい、粒ほどのものでも憎みなさい。

24-25. ただ一人の神様であられ、私たちを主イエス・キリストによって救ってくださる方に、すべての栄光がありますように。 偉大さと尊厳と、あらゆる力と権威とは、初めから神様のものです。 今も、これから後も、いついつまでも、神様のものです。 神様はまた、あなたがたを、つまずいたり、倒れたりしないように守り、罪のない完全な者とし、永遠の喜びの声をあげて、栄光に輝く神様の前に立てるようにしてくださるのです。 アーメン。ユダ