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マルコによる福音書 6:34-50 リビングバイブル (JLB)

34. 舟から上がられたイエスの前には、大ぜいの群衆がたむろしていました。まるで羊飼いのいない羊のような群衆を見て、イエスは深くあわれみ、いろいろなことを教え始められました。

35-36. 午後も遅くなって、弟子たちがイエスのところに来ました。 「先生。 この人たちに、近くの村や農場へ行って、めいめいで食べ物を買うように言っていただけませんか。 こんな寂しい所では、何もありません。 それに時刻も遅いことですし……。」

37.  しかし、イエスは言われました。 「あなたがたが、この人たちに食べ物をあげるのです。」「何ですって! いったい何を食べさせたらいいんですか。 この大ぜいの人たちに。 そんなことをしたら、破産してしまいますよ。」

38.  「手持ちの食べ物がどのくらいあるか、見て来なさい。」こう言われて、弟子たちは調べに行きました。 その結果は、パンが五つと魚が二匹あるだけでした。 

39-40. イエスは、群衆に座るようにお命じになりました。 まもなく、五十人から百人ほどの色とりどりのグループが、それぞれ一団となって緑の草の上に座りました。

41.  イエスは五つのパンと二匹の魚を取り、天を見上げて、感謝の祈りをささげると、パンをちぎって、人々に配るよう弟子たちに手渡されました。 魚も同様になさいました。 

42. 群衆は、もうこれ以上は食べられないというほど、たらふく食べました。

43-44. その場で食事をしたのは、男だけでも五千人はいました。 あとで草の上のパンくずを拾い集めると、なんと十二のかごにいっぱいでした。

45.  それからすぐ、イエスは弟子たちに、舟に戻り、先にベツサイダまで行くようにお命じになりました。 あとで弟子たちと落ち合うつもりで、イエスだけその場に残り、群衆を解散させられたのです。

46.  そのあと、イエスは山へ登られました。 祈るためです。 

47. 夜になり、舟に乗った弟子たちは湖の真ん中までこぎ出していましたが、イエスはただ一人、陸地におられました。 

48. ふと、ごらんになると、弟子たちは向かい風と波のためにこぎあぐね、危険にさらされています。 夜明けの三時ごろ、イエスは水の上を歩いて彼らに近づき、そのままそばを通り過ぎようとされました。 

49. ところが、弟子たちは湖上を歩くイエスを幽霊と見まちがい、恐怖のあまり大声をあげました。 

50. 皆が、おびえてしまったからです。 イエスはすぐに、「安心しなさい。 ほら、わたしです。 こわがることはありません」と声をおかけになりました。 

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