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マルコによる福音書 6:15-35-36 リビングバイブル (JLB)

15. 中には、預言者エリヤが生き返ったのだと考える者もあり、いや昔の偉大な預言者たちのような新しい預言者だ、と主張する者もありました。

16.  しかしヘロデは、「いや、あれはわしが処刑したヨハネに違いない。 ヨハネが死人の中から生き返ったのだ」と言いました。

17-18. 実はこのヘロデが、兵士たちに命じて、ヨハネを捕らえ、投獄したのです。 ヨハネがヘロデに、兄嫁のヘロデヤを横取りするのはよくないと抗議したからです。 

19. ヘロデヤはその腹いせに、ヨハネを殺してやろうと思いましたが、ヘロデの許可なしには、何の手出しもできません。 

20. ヘロデが、ヨハネを正しくきよい人物だと知って、尊敬し、保護していたからです。 ヘロデはヨハネと話をすると、決まって不安にかられましたが、それでも好んで聞いていました。

21.  ところが、とうとうヘロデヤに絶好のチャンスが訪れました。 それはヘロデの誕生日のことでした。 王は、宮中の高官、高級将校、ガリラヤ地方の名士などを招待して、宴会を開きました。 

22. その時、ヘロデヤの娘が居並ぶ客の前で舞をまい、一同をたいそう楽しませました。 喜んだ王は、「ほしいものはないか。 なんなりと申せ」と言い、 

23. その上、「国の半分をやってもよいぞ」と誓ったのです。

24.  娘は出て行って、母親と相談しました。 すると母親は、しめたとばかり、「バプテスマのヨハネの首をいただきたいと申し上げなさい」と入れ知恵しました。

25.  娘は、王の前に進み出ると、「今すぐ、バプテスマのヨハネの首を、盆に載せていただきとうございます」と言いました。

26.  王は困ったことになったと心を痛めましたが、誓ったことでもあり、また一同の手前もあって引っ込みがつきません。 

27. やむなく護衛兵に、獄中のヨハネの首を切り、その首を持って来るように命じました。 兵士は言われたとおり、 

28. ヨハネの首を盆に載せてきて、ヘロデヤの娘に渡しました。 すると、娘はさっそく、それを母親のところへ持って行きました。

29.  ヨハネの弟子たちはそのことを聞くと、遺体を引き取り、墓に葬りました。五つのパンと二匹の魚

30.  さて、十二人の弟子は旅を終えてイエスのもとに帰り、自分たちのしたこと、また行った先々で人々に教えたことなどを、くわしく報告しました。

31.  イエスは弟子たちに言われました。 「さあ、しばらく人ごみを避けて休みましょう。」イエスのもとには人の出入りが多く、食事をする暇もなかったからです。 

32. 彼らは舟に乗り、静かな場所へ出かけました。 

33. ところが、大ぜいの群衆がそれと気づき、岸づたいに走って行って、一行が上陸するのを待ちかまえていました。 

34. 舟から上がられたイエスの前には、大ぜいの群衆がたむろしていました。まるで羊飼いのいない羊のような群衆を見て、イエスは深くあわれみ、いろいろなことを教え始められました。

35-36. 午後も遅くなって、弟子たちがイエスのところに来ました。 「先生。 この人たちに、近くの村や農場へ行って、めいめいで食べ物を買うように言っていただけませんか。 こんな寂しい所では、何もありません。 それに時刻も遅いことですし……。」

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