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マタイによる福音書 26:9-26 リビングバイブル (JLB)

9. 売ればひと財産にもなって、貧しい人たちに恵むこともできたのに。」

10.  イエスはこれを聞いて言われました。 「なぜ、そうとやかく言うのですか。 この女はわたしのために、とてもよいことをしてくれたのです。 

11. いいですか。 貧しい人たちならいつも回りにいますが、わたしはそうではありません。 

12. 今、この女が香油を注いでくれたのは、わたしの葬りの準備なのです。 

13. ですから、よく言っておきますが、この女のことは、いつまでも忘れられないでしょう。 そして御国のすばらしい知らせが伝えられる所ならどこででも、この女のしたことも語り継がれるでしょう。」

14-15. このことがあってから、十二弟子の一人、イスカリオテのユダは祭司長たちのところへ、「あのイエスをあなたがたに売り渡したら、いったい、いくらいただけるんですか」と聞きに行きました。 こうして、とうとう彼らから銀貨三十枚を受け取ったのです。 

16. この時から、ユダはイエスを売り渡そうと機会をねらい始めました。

17.  過越の祭りの日、すなわちイースト菌を入れないパンの祭りの最初の日に、弟子たちが来て、イエスに尋ねました。 「先生。 過越の食事は、どこですればよろしいでしょうか。」

18. 「町に入って行くと、これこれの人に会います。 その人に言いなさい。 『私どもの先生が「わたしの時が近づいた。 お宅で弟子たちといっしょに過越の食事をしたいのだが」と申しております。』」 

19. 弟子たちはイエスの言われたとおりに事を運び、夕食の用意をしました。

20.  その夕方、十二弟子といっしょに食事をしている時、 

21. イエスは、「あなたがたのうちの一人が、わたしを裏切ろうとしています」と言われました。

22.  これを聞いた弟子たちはひどく心を痛め、口々に「まさか、私じゃないでしょうね」と尋ねました。

23. 「わたしといっしょに鉢に手を浸している者が、裏切るのです。 

24. わたしは預言のとおりに、死ななければなりません。 だが、わたしを裏切る者はのろわれます。 その人は、むしろ生まれなかったほうがよかったのです。」

25.  ユダも、何げないふりをして尋ねました。 「先生。 まさか、私じゃないでしょうね。」「いや、あなたです。」イエスはお答えになりました。

26.  食事の最中に、イエスは一かたまりのパンを取り、祝福してから、それをちぎって弟子たちに分け与えました。 「これを取って食べなさい。 わたしの体です。」

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