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マタイによる福音書 25:6-26 リビングバイブル (JLB)

6. 真夜中ごろ、ようやく、『花婿のお着きーっ。 迎えに出なさーい』と叫ぶ声がします。

7-8. 娘たちはとび起きると、めいめい自分のランプを整えました。 その時、油を用意していなかった五人の娘は、ランプが今にも消えそうなので、ほかの五人に油を分けてほしいと頼みました。

9.  『ごめんなさい。 でも、分けてあげるほどはないの。 それよりもお店に行って、買ってきたほうがいいんじゃないかしら。』

10.  こう言われて、あわてて買いに行っているうちに、花婿が到着しました。 用意のできていた娘たちは、花婿といっしょに披露宴に行き、戸は閉じられました。

11.  そのあとで、例の五人が帰って来て、『ご主人様ーっ、戸を、戸を開けてくださーい』と叫びました。

12.  ところが主人は、『さっさと行ってしまえ。 もう遅すぎる!』と冷たく答えました。

13.  こんなことにならないために、目を覚まして、いつでもわたしを迎える準備をしていなさい。 わたしが来るその日、その時が、いつかわからないのですから……。

14.  天国はまた、他国へ出かけたある人の例で説明できます。 彼は出発前に、使用人たちを呼び、『さあ、元手をやるから、これで留守中に商売をしろ』と、それぞれにお金を預けました。

15.  めいめいの能力に応じて、一人には百五十万円、ほかの一人には六十万円、もう一人には三十万円というふうに。 こうして、彼は旅に出ました。 

16. 百五十万円受け取った男は、それを元手にさっそく商売を始め、じきに百五十万円もうけました。 

17. 六十万円受け取った男もすぐ仕事を始め、六十万円もうけました。

18.  ところが、三十万円受け取った男は、地面に穴を掘ると、その中にお金を隠してしまいました。

19.  だいぶ時がたち、主人が帰って来ました。 すぐに使用人たちが呼ばれ、清算が始まりました。 

20. 百五十万円預かった男は三百万円を差し出しました。

21.  主人は彼の働きをほめました。 『おまえはわずかなお金を忠実に使ったな。 今度はもっと大きな責任のある仕事をやろう。 私といっしょに喜んでくれ。』

22.  次に、六十万円受け取った男が来て、報告しました。 『ご主人様。 ごらんください。 あの六十万円を倍にしました。』

23.  『よくやった。 おまえはやり手で、しかも忠実なやつだ。 わずかなお金を忠実に使ったから、次はもっとたくさんの仕事をやろう。』主人はこの男もほめてやりました。

24-25. 最後に、三十万円受け取った男が進み出て、言いました。 『ご主人様。 あなた様はたいそうひどい方でございます。 私は前々から、それを存じ上げておりましたから、せっかくお金をもうけても、あなた様が横取りなさるのではないかと、こわくてしかたがなかったのです。 それで、あなた様のお金を土の中に隠しておきました。 はい、これがそのお金でございます。』

26.  これを聞いて、主人は答えて言いました。 『なんという悪いやつだ! なまけ者めが! 私がおまえのもうけを取り上げるのが、わかっていたというのか。 

完全な章を読みます マタイによる福音書 25