チャプター

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  2. 2
  3. 3
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  7. 7
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  10. 10
  11. 11
  12. 12
  13. 13

旧約聖書

新約聖書

ヘブル人への手紙 12 リビングバイブル (JLB)

1. このように、数えきれないほどの信仰の勇者が、競技場の正面観覧席で、私たちの競技を見つめているのです。 だから、スピードを落とさせたり、うしろへ引き戻そうとする力に目を光らせなさい。特に、足にうるさくまつわりついて、つまずかせようとする罪をふり捨てなさい。 そして、神様の用意された特別のコースを、忍耐して走り抜こうではありませんか。

2. 私たちの指導者であり教師であるイエス様から、目を離さないようにしなさい。 イエス様は十字架の死のあとの喜びを知って、恥をもいとわず十字架にかかられました。 そして今は、神様の王座の隣、名誉ある座についておられるのです。 

3. 気力を失い、弱り果てることがないように、いつも、罪人の恐ろしい仕打ちを忍ばれた、イエス様のことを思っていなさい。 

4. あなたがたは、罪や誘惑と戦っています。 けれどもまだ、血を流すほどのきびしい戦いを、経験したことはありません。 

5. その上、あなたがたは、神様の激励のことばを、すっかり忘れてはいませんか。 神様は、こう声をかけてくださるのです。「わたしの子よ。主に懲らしめられて、腹を立ててはなりません。主にあやまちを指摘されて、気落ちしてはなりません。

6. 主が懲らしめるのは、あなたが憎いからではなく、あなたを愛しているからです。主がむち打つのは、あなたが真に神の子供だからです。」

7. 進んで神様の訓練を受けなさい。 神様は、父親として当然のことを、子供のあなたがたに、しておられるのです。 父親から一度も懲らしめを受けたことのない子供が、どこにいるでしょうか。 

8. 神様は、ほんとうの子どもであればこそ、必要に応じて懲らしめるのです。 もしそうでなければ、あなたがたは、ほんとうは神様の家族でないことになります。 

9. この世では父親が子供を罰しても、子供から尊敬されなくなるようなことはありません。 だとしたら、私たちは真に生きることを学ぶために、喜んで神様の訓練を受けるべきではないでしょうか。

10. 肉親の父親は、私たちの将来のために、ほんの短い間だけ、それも、限られた知識に基づいて、訓練してくれます。 ところが神様は、私たちの最善を願って、神様のきよさを共有させようと、いつも、正当な懲らしめを与えてくださるのです。 

11. 罰を受けた当初は、だれも気持ちがいいはずはなく、むしろ、傷つけられたと感じるものです。 しかしあとになれば、それが自分の益となり、信仰の面でも、性格の面でも、プラスとなっていることが、わかるのです。

12. ですから、弱った手をしっかり握りしめ、震えるひざをまっすぐにして、立ち上がりなさい。 

13. そして、自分の前に、まっすぐで平らな道を切り開きなさい。 そうすれば、あとに続く人たちが、たとい弱くて足が不自由でも、倒れたり、けがをしたりせず、かえって、丈夫になるでしょう。

14. 争いは努めて避け、きよい生活を追い求めなさい。 きよくない人は主を見ることができないからです。 

15. あなたがたのうちのだれも、神様の最高の祝福を見失わないように、互いに注意し合いなさい。 あなたがたの間に、苦々しい思いの根がはびこらないように、十分に警戒しなさい。 その根から出た芽は悩みの花を咲かせ、大ぜいの人の信仰生活に、害を及ぼすからです。 

16. まただれも、性的な罪にのめり込んだり、エサウのように神様に無関心にならないように、よく注意しなさい。 エサウは、ただ一度の食事のために、神様の祝福のしるしである、長子の権利を売りました。 

17. あとになって、後悔し、涙ながらにその権利を取り戻したいと願いましたが、遅すぎたのです。 このことを、決して忘れないようにしなさい。

18. あなたがたは、イスラエルの人たちが、シナイ山で神様からおきてを授けられた時のように、恐怖、燃える火、黒雲、暗やみ、たけり狂う嵐に、面と向かう必要はありません。 

19. そこでは、すさまじいラッパの音が響き、また神様の声がとどろきました。 それを聞いた人たちは、あまりの恐ろしさに、それ以上何もお語りにならないでくださいと、必死に頼んだのです。 

20. 彼らは、「たとい動物でも、山に触れるものは殺されなければならない」という神様の命令におびえ、あとずさりしました。 

21. モーセさえ、この光景を目のあたりにして、恐怖に震えおののいたのです。

22. しかしあなたがたは、シオンの山に近づいているのです。 そこは生ける神の都、天にあるエルサレムであり、無数の御使いたちが楽しげに集う所です。 

23. またあなたがたは、天に登録されている人たちの教会、すべてをさばく神様、すでに完全なものとされて天にいる、救われた者たちの霊に近づいているのです。 

24. またさらに、新しい契約をもたらしたイエスご自身、復讐を叫ぶアベルの血ではなく、恵みに満ちた罪の赦しを与える血に、近づいているのです。

25. そこで、あなたがたに語りかけてくださる方に、ぜひとも、聞き従いなさい。 イスラエルの人たちにとって、指導者モーセに従うことを拒んだ時、さばきは決定的なものとなりました。 ましてや、天からの神様の声を拒む時、どんなに恐ろしい罰が下ることでしょう。 

26. シナイ山から語られた神様の声は、大地を揺り動かしました。 しかし、「今度は地だけでなく、天をも揺り動かす」と、神様は宣言しておられます。 

27. つまり、土台の弱いものをすべてふるいにかけ、決して動じないものだけを、残そうとしておられるのです。

28. 私たちは、何ものにも滅ぼされない御国を与えられているのですから、感謝の思いと、きよい恐れとをいだいて仕え、神様をお喜ばせしようではありませんか。 

29. 神様は、すべてを焼きつくす火だからです。