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コリント人への第一の手紙 9:4-18 リビングバイブル (JLB)

4. いったい、私には、どんな権利もないのでしょうか。 ほかの使徒たちのように、あなたがたの家で、客としてもてなしてもらう権利はないのでしょうか。 

5. もし私にクリスチャンの妻があればの話ですが、ほかの弟子や主の兄弟やペテロ同様、妻を連れて旅行もできないのでしょうか。 

6. ほかの使徒はあなたがたから生活費をもらっているのに、バルナバと私だけは、生活のために働き続けなければならないのでしょうか。 

7. いったい、自費で軍務につかなければならない兵士がいるでしょうか。 丹精した作物を食べる権利のない農夫の話など、聞いたこともありません。 世話をしている羊や、やぎの乳も飲めない羊飼いがいるでしょうか。 

8. 私は、ただ人間の考えだけを引き合いに出して、権利がどうのこうのと言うのではありません。 神様のおきてでは、どうなっているか示しましょう。 

9. 神様は、モーセにお与えになったおきての中で、「穀物を踏んで脱穀している牛に口輪をかけて、その穀物を食べる自由を奪ってはならない」と言っておられます。 神様は牛のことだけを心にかけて、こう言われたのだと思いますか。 

10. 私たちのことも、心にかけておられたのではないでしょうか。 もちろんそうです。 クリスチャンの働き人が、その人のおかげで益を受ける人々から報酬をもらうのは当然であることを、神様は教えたかったのです。 耕す者も脱穀する者も、当然、収穫の分け前にあずかることを、期待してよいのです。

11. 私たちはあなたがたの心に、良い霊の種をまきました。 とすれば、そのお返しとして食べ物や着物を要求するのは、行き過ぎでしょうか。 

12. あなたがたは、神のことばを伝えてくれたほかの人たちには、そうした必需品を提供しています。 それは当然のことです。 すると、なおさら私たちは、それらを要求する権利があるはずではありませんか。 けれども、一度も、この権利を持ち出したことはありません。 かえって、働いて自活し、援助を受けませんでした。 どんな報酬も求めなかった理由は、キリスト様の良い知らせをせっかく伝えても、報酬のために、あなたがたの関心が薄れるのではないかと心配したからです。

13. 神の宮での奉仕者は、神様にささげられる食べ物の一部を自分のために取るように、という神様の命令を、知らないのですか。 また、祭壇の前で働く人々は、主へのささげ物の分け前をいただくのです。 

14. 同じように、主は、良い知らせを宣べ伝える者は、それを信じるようになった人々から生活を支えてもらうべきだ、と命じておられます。 

15. けれども、私はあなたがたに、ビタ一文要求したことはありません。 それに、今からでもそうしてほしいと、それとなく、ほのめかしているのでもありません。 実を言えば、無報酬であなたがたに良い知らせを宣べ伝えることの満足感を失うくらいなら、飢え死にしたほうがましです。 

16. それというのも、良い知らせを宣べ伝えても、別に私の名誉にはならないからです。 たとい、やめたいと思っても、やめるわけにはいきません。 もしやめたら、全くみじめなことになります。 それを宣べ伝えなかったら、私は災いに会います。

17. もし自分から進んで、この務めを引き受けたのであれば、主は私に特別な報酬を下さるでしょう。 しかし、実際はそうではなかったのです。 神様が私を選び出して、この聖なる任務につかせてくださったのであって、選ぶ自由などなかったのです。 

18. このような状況で、私の受ける報酬とはどんなものでしょう。 だれにも負担をかけず、自分の権利を少しも主張せずに、良い知らせを宣べ伝えることから来る特別の喜び、これこそ、私の報酬なのです。

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