1. わたしは言った、「舌をもって罪を犯さないために、わたしの道を慎み、悪しき者のわたしの前にある間はわたしの口にくつわをかけよう」と。
2. わたしは黙して物言わず、むなしく沈黙を守った。しかし、わたしの悩みはさらにひどくなり、
3. わたしの心はわたしのうちに熱し、思いつづけるほどに火が燃えたので、わたしは舌をもって語った。
4. 「主よ、わが終りと、わが日の数のどれほどであるかをわたしに知らせ、わが命のいかにはかないかを知らせてください。
5. 見よ、あなたはわたしの日をつかのまとされました。わたしの一生はあなたの前では無にひとしいのです。まことに、すべての人はその盛んな時でも息にすぎません。[セラ
6. まことに人は影のように、さまよいます。まことに彼らはむなしい事のために騒ぎまわるのです。彼は積みたくわえるけれども、だれがそれを収めるかを知りません。
7. 主よ、今わたしは何を待ち望みましょう。わたしの望みはあなたにあります。
8. わたしをすべてのとがから助け出し、愚かな者にわたしをあざけらせないでください。
9. わたしは黙して口を開きません。あなたがそれをなされたからです。
10. あなたが下された災をわたしから取り去ってください。わたしはあなたのみ手に打ち懲らされることにより滅びるばかりです。