1. ああ、愛と恵みにあふれる神様、私をあわれんで、恐ろしい罪の汚点をぬぐい去ってください。
2. どうか私を洗い、この罪からきよめて、もう一度、潔白な身としてください。
3. 私は、自分がどんな恥ずべきことをしたか、よく存じております。 そのことで夜も昼も責めさいなまれているのです。
4. 私はあなたに、ただあなたに罪を犯し、この恐ろしいことをしでかしました。 一部始終をご存じの神様が下す判決に、誤りはございません。
5. しかし、私は生まれながらの罪人なのです。 母が私をみごもった時から、罪人でした。
6. 神様をお喜ばせするものは、徹底した正直さだけです。 ああ、そのことを私に心底わからせてください。
7. 汚れをきよめる血を振りかけてください。 再び身も心もきれいになれるように、私を洗ってください。 雪よりも白くなりたいのです。
8. 罰は受けます。 でもそののち、喜びを取り戻させてください。
9. どうか、いつまでもこの罪を見すえないで、視界から消し去ってください。
10. ああ神様。 どうか、きよい思いと正しい願いでいっぱいの、新しいきれいな心にしてください。
11. 私を見限って、永久に御前から追放しないでください。 聖霊を私から取り上げないでください。
12. 救いの喜びを再びあざやかにして、心から神様に従おうとする思いに満たしてください。
13. そうすれば、私のように罪深いほかの人間にも、神様の道を教えてやります。 きっと悔い改めて、神様に立ち返ることでしょう。
14-15. ああ神様。 頼みの綱はあなただけですから、どうか死刑の宣告を下さないでください。 助けてさえいただければ、私の舌はゆるみ、神様の赦しを高らかに歌いだすでしょう。 ああ、どれほど神様をほめたたえますことか。
16. 神様は罪滅ぼしに何かをせよとはおっしゃいません。 もしそうであれば、喜んで仰せに従うことでしょう。 神様は、祭壇で焼かれる供え物に興味をお持ちになるわけではありません。
17. 神様がお望みなのは、悔いくずおれたたましいです。 ああ神様。 罪を深く後悔して砕かれた心にこそ、神様は目を留めてくださるのです。
18. どうか神様、私の罪のためにイスラエルの国を罰しないでください。 あなたの国民を助け、エルサレムをお守りください。
19. 私が潔白の身となってはじめて、神様は私の善行と、祭壇に供えるいけにえの雄牛とを、喜んで受け入れてくださることでしょう。ダビデが、その敵ドエグ(王国成立記上二二章参照)に抗議して書いたもの。 ドエグは、のちに八十五人の祭司とその家族を虐殺した。