43. ちょうど泉のそばにおりますから、水をくみに来る娘さんに、「水を飲ませてください」と頼みましょう。
44. そして、もし娘さんが、「ええ、どうぞ。 らくだにも飲ませましょうね」と答えたら、その娘さんこそ、神様が若だんな様の嫁として選んだ女だ、ということにしてください。』
45. こうお祈りしている最中に、リベカさんがいらしたのです。 水がめを肩にのせ、泉に降りると、口までいっぱいに水をくんでいらしたので、『すみませんが、水を飲ませてください』とお願いしました。
46. うれしいことに、リベカさんはすぐ水がめを下ろして、飲ませてくださるじゃありませんか。 そればかりじゃありません。 『そうそう、らくだにもたっぷり飲ませましょうね』と言って、そのとおりなさったのです。
47. はやる気持ちをぐっと抑え、私は尋ねました。『失礼ですが、どちらのご家族で?』『ナホル家の者ですの。 父はベトエルといい、ナホルとミルカの息子ですわ』とおっしゃるのを聞いて、もうまちがいないと思いました。 それでさっそく、イヤリングと腕輪を差し上げたわけです。
48. そして頭を垂れ、主人アブラハムの神様のすばらしいお引き合わせに、心からお礼を申し上げました。こんなにも早く、主人のご兄弟と縁続きの娘さんにお会いできるとは、思いもよらなかったものですから……。
49. とまあ、こういうわけなのです。 いかがなものでしょう。 率直にお気持ちをおっしゃっていただけないでしょうか。 主人の願いをお聞き届けいただければ、願ってもないことです。 いずれにしましても、ご返事をいただかないことには、どうしようもありません。」
50. ラバンとベトエルは答えました。 「確かに、神様のお引き合わせに違いありませんな。 とすれば、お断わりするわけにもまいりますまい。
51. どうぞ娘を連れて行ってください。 神様のおぼし召しどおり、ご主人の息子さんの嫁にしてください。」
52. この答えを聞くと、アブラハムの召使はひざまずいて神様を礼拝しました。